日経アドバンテージ2004年01月号

 日経アドバンテージ2004年01月号の書評です。日経アドバンテージと前回の日経ITプロフェッショナルは毎月下旬に同時に送られてくるので、読むのがたいへんです。(^.^)

特集その1
「個客」満足度を劇的に高める
コミュニケーション革命


 インターネット技術のエンタープライズ分野への応用を軸に顧客と企業とを結ぶさまざまな手段を紹介しています。両者のコミュニケーションをより深めることにより、「個客」満足度を高めようというのがこの記事の趣旨です。
 書評を書いていて気づきました。タイトルは「顧客」ではなく、「個客」です。つまり、顧客をひとくくりにしているのではなく、相手先にあわせたきめの細かいコミュニケーションを行うことを標榜しているのですね。
 まず、総論として、「情報開示で納得性と安心感を」とあります。顧客と企業とのコミュニケーション手段が多様化している現在では、顧客情報をあらゆる部署で一元管理する必要があります。顧客がどの方法で問い合わせを行っても、正しく迅速に受け答えのできるシステム作りが必要です。納期の回答なども、進捗情報を開示することで信憑性が増し、それが安心感へとつながり、リピート率の向上へとつながるとあります。
 次に、各論として以下のような項目を挙げて、それぞれ具体的に企業でどのように実践されているのかを紹介しています。
・情報の共有:全社員一丸で顧客対応へ
・リアルタイム:企業の動きは全てWebで
・顧客接点の増加:Web上に仮想オフィス創造
・クイックレスポンス:すばやい対応が信頼につながる
・情報の統合:FAXや音声もWebで管理
 いずれの企業も業態の特性に合わせた工夫を凝らして「個客」の満足度向上に勤めています。

特集その2
”お得意様”とのきずなを強く密に
携帯が販促の常識を変える


 多分すでに皆さんが持っている携帯を、販促の道具としてどう役立てるのかを事例を挙げて紹介しています。
 すぐに思いつくものとしては、DMを出す。携帯用のサイトを立ち上げるなどです。
 でも、ここで紹介しているのは、これより一歩先を行く、新しい携帯の販促ツールとしての使い方です。
 携帯は各人が「肌身離さず持っており」、「リアルタイムで情報を送る(または受け取る)ことができる」ツールです。その特性を生かした販促ツールとしての用途が紹介されています。

特集その3
カルソニックハリソン
全方向型の顧客満足度経営で”下請け根性”を払拭


 カルソニックハリソンはカルソニックカンセイの子会社であり、自動車用のエアコンのコンプレッサー部品製造会社です。その会社が「顧客満足度経営」をキーワードに、どのようにして困難な状況に立ち向かっているのかを紹介しています。
 カルソニックハリソンは単なる「顧客満足度」ではなく、「顧客の顧客の顧客満足度」というように、最終消費者まで含めた全ての顧客や、そこで働く従業員(これは、ステークホルダーに近いか?)の満足度の向上を目指す経営を実践しているようです。顧客満足度を定量的に測定するため、アンケート調査を実施するなど積極的な情報収集に努めています。
 同社では、
 顧客である自動車部品メーカーを「人」、
 顧客の顧客である自動車メーカーを「地」、
 最終消費者である自動車ユーザーを「天」
と呼んで、その「天地人」の満足度を定量的に調査しています。
 この雑誌は、中小企業が多く出てきます。小さいからこそ小回りが効いて時代に迅速に対応できる、そんな中小企業がたくさん紹介されています。読んでいてとても面白い雑誌です。