1円起業制度、恒久化へ

 法相の諮問機関である法制審議会の会社法部会は7日までに、株式会社や有限会社の設立に必要な最低資本金について、廃止を打ち出した素案をまとめた。Yahoo!ニュースより

 株式会社の最低資本金は現行法では1000万円、有限会社の最低資本金は300万円です。これを期間を区切って廃止していました。これは、ベンチャー企業などの育成を促すためです。最低資本金が起業の障害になっているという指摘があります。
 実際、この特例を設けたところ、10000件以上の利用がありました。この特例により設立された株式会社を「確認株式会社」と言います。
 この特例を恒久化することで、起業を促す狙いがあります。何しろ、わが国では開業率よりも廃業率が上回る状態が続いています。ベンチャービジネスなどに盛んにチャレンジすることで開業率を押し上げようと言うことです。
 ところで、最低資本金の制度は、企業の社会的信用のためにも存在します。株式会社を名乗るためには1000万円が必要でした。そのためには、資金を集めるために信用を得なければなりません。そのことが、企業の信用にもなっていたのです。それが、1円で起業できるとしたら、それこそ「どこの馬の骨ともわからない」企業が入り乱れると言うことになります。
 ということで、制度の継続は大歓迎ですが、ある程度の規制というか、ハードルのようなものは必要でしょう。

2004年6月7日 | カテゴリー : ニュース | 投稿者 : assak