ロック岩崎氏の事故に関する調査報告

曲技飛行練習中の墜落、花粉症が影響か…事故調

 兵庫県豊岡市の但馬空港で今年4月、曲技飛行の練習中だった1人乗り小型機(ピッツ式S―2C型機)が墜落、操縦士の岩崎貴弘さん(当時53歳)が死亡した事故を巡り、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は25日、事故原因について「低高度で曲技飛行訓練中に、回復操作のタイミングが遅れた」とする報告書をまとめ、北側国交相に提出した。

 事故調は、曲技飛行の第一人者だった岩崎さんが、「ひどい花粉症で市販薬を服用していた」と指摘。飛行直前に服用したかを確認できなかったが、「眠気を催す成分を含んだ市販薬服用の影響か、目のかゆみなど花粉症の症状で、判断に一瞬の遅れが生じた可能性が考えられる」とした。

 事故は、低高度で水平飛行中に機体を回転させる「ホーリー・ホック・マイヤー」と呼ばれる極めて高度な曲技飛行の練習中に発生。岩崎さんは1996年からプロの曲技飛行チームを率いてきた国内アクロバット飛行の草分け的存在で、「ロック岩崎」の名前で全国の航空ショーなどに参加していた。

(読売新聞) – 11月25日10時37分更新

 花粉症の薬を服用していたために一瞬の判断が遅れた可能性があるというのが、事故調査委員会の報告書の結論です。しかし、真実は永久に分からないのではないでしょうか。事故を目撃した人が多数いたわけではなく、事故当時の機体の挙動についてデータが残っているわけではないですから。

 私が過去に撮影した写真やビデオを見て在りし日のロック岩崎氏を懐かしんでいますが、もう彼のフライトは二度と見られないということは、厳然たる事実なのです。

 しかしながら、エアロック・チームも活動を再開し、彼の遺志は受け継がれています。民間アクロが今後も発展していくことを祈念してやみません。

2005年11月25日 | カテゴリー : 飛行機 | 投稿者 : assak