蛇足

 「ソ」の会社に4月から入社しようという若者たちがいました。「ソ」の会社の内定者向け教育担当である「S」は、彼らの実力を知るため、そしてその底上げを図るために課題を出しました。「~という仕様のプログラムをC言語で作り、2/15までにそのうちの1を3/15までに残りをメールで送りなさい。」

 さて、若者たちの中に特に優秀な「T」がいました。「T」は第1回の課題を送ったときに「S」や、その周りの「G」、「T^2」、「Y」などがたいへん高い評価をしました。

 「T」が第2回課題をやろうとした時、仕様にあいまいなところがあることに気付きました。「T」が「S」に質問すると、「この課題は、新人向けだから、そこまで考えなくてよい。もし、余裕があるならやりなさい。」と言われたので、俄然やる気になって、「よし、そこまで考えたプログラムを作ってやろう」と思ったのでした。

 そして、締切である3/15がやってきました。ほかの若者が次々と課題をメールで送付してくるのに、「T」は、いつまで経っても送ってきません。そして、3/15 23:59付のメールで、「仕様にこだわったあまり、基本的な要求部分ができませんでした」ということを知らせてきたのです。そして、実際彼の送付してきたプログラムは、基本的な動作の一部が仕様を満たしていませんでした。

 以上、現代版日本語故事ことわざ「蛇足」でした。

 4月から入社してきますよ。(^_^;)