重量オーバー

【インド】エアインディア、体重オーバー乗務員を解雇 その基準ラインは…
1月9日12時56分配信 NNA

 国営航空エア・インディア(AI)の国内線部門はこのほど、猶予期間内に制限体重以下に減量できなかった女性客室乗務員10人の解雇を発表した。6日付タイムズ・オブ・インディアが伝えた。

 解雇された客室乗務員の1人は「18年間も会社のために働いてきた。地上勤務でも構わないとの申し出も聞き入れられなかった」とエア・インディアを非難している。解雇は突然ではなく、3年間の地上勤務に回され、その間に体重が規定以内に戻せなかった者が「医学的に不適当」として解雇の対象になった。

 基準体重は18歳で身長152センチメートルなら50キログラム以下。26~30歳で同じ身長なら56キロ以下という。今回の決定の背景には、体重オーバーを理由に地上勤務に回された乗務員が、これを不服として会社を訴え、敗訴した昨年6月の裁判もあるようだ。
(Yahoo!ニュースより)

 この措置はやり過ぎかなという感がある。地上勤務で構わないというのであればそこで雇用すべきなのではないだろうか。

 人の容姿・外見で職業を差別するのは基本的にはいけないことだろうとは思うが、特に接客業であれば顧客の自社に対する印象を考慮して容姿の良い人をフロント・エンドに配置する、そして容姿・外見の劣る人をバック・エンドに配置するというのは致し方ないこと。ただし、容姿・外見は生来のものであることもあり裁量に任せると職権の乱用にもなりかねない。そういう意味では、エア・インディアのように身長に対する体重などの明確な基準があれば、決して基本的人権を侵しているとはいえないだろう。欧米の企業でも、喫煙者や肥満の人は自己管理能力がないとして役員になれない場合があると聞く。そう考えると、努力をせずやせもしなかったのが自己管理能力の問題であれば、地上勤務に廻されるのはやむを得ないだろう。

 しかしながら、解雇というのであれば訳が違う。企業側は新しい職場で作業できるように職務教育・訓練などを実施する義務がある。今回の件は、地上勤務に廻された後の勤務成績に関して言及していないのでよく分からないが、勤務成績が著しく悪かったというのは考えられない。また、給与面などでコストの負担が大きければ給与体系などを変更すればよいと考える。

 そのように考えると、地上勤務に廻すのはともかく、解雇するのには問題があると思うのだが。

2009年1月9日 | カテゴリー : ニュース | 投稿者 : assak