ウィルコムの累積契約数変化こそV字回復だ。

 ウィルコムの累積契約数が486万件を突破し、過去最高を記録した。これは4年8ヶ月ぶりの記録更新であり、瀕死の状態であった同社にとっては奇跡と言ってもよい。

 同社は、2010年の12月からソフトバンクのグループ会社になった。同社の契約数の推移を見るとそこを転換点としてまさにV字回復している。ソフトバンクがまた世間をあっと言わせた一例と言うこともできる。

 そもそも、PHSという通信媒体自体、斜陽傾向であり、他のキャリアも次々とPHSから撤退していた。その中で、これだけの回復基調に乗せることは、並大抵のことではないと思われる。

 象徴的な新サービスとしては「だれとでも定額」「もう1台無料キャンペーン」ではなかっただろうか。誰とでも定額で通話できるというのは、まさに禁じ手ではなかったか。また、PHSなのにイエデンワという固定の通話機を投入したり、超小型の端末を発売したりして、話題を振りまきながら、新しい需要を掘り起こしていったのではないだろうか。

 キャンペーンの名称もおもしろい。ネガティブワードである「どん引き」を使った「どん引きキャンペーン」・・・3年間基本料980円も消費者の関心を引きそうなネーミングである。

 しかしながら、携帯とPHSの棲み分けはできていない気がする。どちらかで新技術が開発され広まれば、他方を食ってしまう可能性が高い。

 さて、今後のウィルコムがどうなるか、しばらくは目が離せない。

2012年4月8日 | カテゴリー : ニュース | 投稿者 : assak