ガイアの夜明け(2012/06/05放送分)

サブタイトルは【”頭打ち市場”を突き抜ける!~老舗企業・・・大逆転の秘密~】
ということで、前半は森下仁丹、後半はマルコメの話である。
前半の森下仁丹に関しては、仁丹の製造技術を活かして全く別の製品を製造するというもの。ところで、最初の解説の中に、森下仁丹の売上高は最高で37億円あったのだが、現在は3億円とあったが・・・って、売り上げが10分の1って危機的じゃん。こんなになるまで手をこまねいていたのということにまず驚くな~。誰も手は打たなかったの?。実はコーポレート・ガバナンスに問題あるとか、老舗企業だけに過去の成功体験にとらわれていたとか、なのかな(この辺は説明はなかったけれど)。そしてやっと社外に人材を求めて社長を招聘したけれど、判断遅くない?
で、森下仁丹があの丸い粒(カプセル)を作るのには独特の製造技術があって特許取得済みなのだそうだ。それを応用して、メグミルクとの共同開発で、ビフィズス菌を中に閉じ込めたカプセルを開発して、カプセル入りヨーグルトとして売り出した。このヨーグルトは知っていたが、あのカプセルが森下仁丹によって作られたものだとは知らなかったな。森下仁丹のカプセルは胃酸では溶けずに腸で溶けるようになっていて、ビフィズス菌が胃酸で死なずに直接腸まで届けられるので、効率よく摂取できるというもの。
森下仁丹のカプセル技術は、世界中で150社、1,000もの製品に応用されているそうで、技術が高く評価されていることがうかがえた。カプセル技術を研究する新しい研究施設を建設するなど、この技術に賭ける意気込みはすごい。その施設では、食用だけでなく、シロアリの擬似卵(毒入り)カプセルの開発も進んでいた。シロアリが、この擬似卵を巣に持って帰り、そこで毒が蔓延してシロアリを全滅させるものだ。トロイの木馬のような、えぐいカプセルだな!さらに都市鉱山からレアメタルを回収するためレアメタルをえさにする微生物(バクテリア?)を封入するカプセルも開発するというから、本当に幅広い応用を考えていると感じる。その仕組みは、レアメタルが溶け込んだ廃液の中にそのカプセルを入れると、レアメタルだけがカプセルの表面の膜を透過してカプセル内の微生物に取り込まれる。一定時間経過後にそのカプセルを取り出して燃焼させると、レアメタルだけが残るというものだ。これはすごい技術だな。
でも、こうなると、森下仁丹の「仁丹」という部分はもう生業にそぐわない気がする。でも、伝統的な社名としてずっと残していくのかな。

後半のマルコメに関しては、味噌商品と、マーケティングを中心とした販売拡大を図っていくというもの。まず登場したのは「液味噌」。そして「糀ジャム」「塩糀」など新しい商品。そして味噌サーバーという、オフィスで手軽に味噌汁が作れる装置の販売など。でも、味噌サーバーは要らないな。オフィスでは、インスタントの味噌汁でいいんじゃないかな?さらに、海外でも味噌を売っていこうということだが。番組を見る限り、日本の味噌をそのまま海外で売ろうとしているらしい。味噌汁は日本のソウルフードだから、海外の人の舌・味覚にはなかなか合わないんじゃないかな?海外では、外国人の味覚にあった新しい味噌の開発が必要だと思うが。
前半の森下仁丹に比べると、後半のマルコメに関しては「まだ自分の殻を打ち破れていない」という印象を持った。味噌~糀~バイオ技術というところから新しい商品開発につなげていかなくて良いのかな。