「消費税ってどうでしょう」(前編)
ということで、消費税を中心とした税金の話。経済学というよりも、財政論的な色彩が強かった。税金と社会保障(保険、年金)を合わせて所得の何パーセントを取られているのかというと、日本では約40%と、先進国中ではアメリカを除いて低い方の部類に入る。北欧などはこういったものが高いと言われているが、番組中で紹介された最も高い国はルクセンブルクで約80%だった。確かに、医療費が0だとかだから、仕方がないかな。日本が目指しているのはこういった国々ではなくて、中程度の社会保障を目指しているので、我々も将来的にはこのくらい払わなければいけないのかというわけではないけれど。
需要供給曲線を引き合いに出して、消費税が課税された場合に商品価格がどう推移するかの解説をやっていたけれど、懐かしいな。昔経済学の講義で聴いたことを思い出した。
それから、税金に関する三大原則の話。
・簡素
・中立
・公平
これも懐かしいな。
それから、税の累進性と逆進性の話。所得税が累進課税方式であるのに比べて、消費税については逆進性があるということが問題だと言われている。そこで、各国が税の軽減措置として行っている施策についての解説だが。例がおもしろかったので紹介すると、
英国:チョコレートをコーティングしたクッキーは贅沢品とみなして課税され、そうでないクッキーは食品、すなわち生活必需品と言うことで、非課税。
カナダ:ドーナツが5個以下では課税。6個以上では非課税。5個以下だとその場で食べる、つまり外食していると考えて、贅沢品だからということ。
ドイツ:ハンバーガーのテイクアウトは非課税で店内飲食は課税。テイクアウトは食品扱いだからだそうだ。
いろいろ考えるものだな。ただ、税の三大原則の一つ、「簡素」には反している気がする。日本では、低所得者へは補助金を交付することで逆進性を緩和しようとしているのだが、それがいちばん良いように感じるな。記憶がうろ覚えだが、当時の授業で、所得に応じた税負担をしてもらうために「累進性」「控除」「補助金」の3つのやり方があると聞いた覚えがある。そのなかで、補助金がいちばん良いと言っていた(確か・・・)。今度時間のあるときに調べ直してみよっと。
全体の流れとしてはこんな感じだったが、今国内で議論されている社会保障と税の一体改革に関しては何も触れられていない。ホットなネタだし、その中でN○Kとして意見を持っているように思われるのを避けたのかな。
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来週は、後編と言うことで、新しい税を考えると言うことらしい。私も「これは!」という税を思いついたことがあるのだが、最近某国で実際に導入されるとか言う話を聞いて、やっぱりそうだったんだと思いを強めた。日本でも是非導入すべし。