マネーの羅針盤(2012/06/16放送分)

中国の経済成長が失速という話。そこにユーロ危機が追い打ちをかけていて、中国のバブルが弾けるのかということになってきた。そこで、3年半ぶりに利下げを実施して、ソフトランディングを目指しているところだが、まだ不透明な状況は続いている。
というのは、既報の内容である。中国の利下げなんていつのネタだよ。今頃話題にするのは遅いって言うの~~。
先週もそうだったけれど、週のメイン・テーマが薄すぎる。時間枠も短く、掘り下げて話をすることが難しいかも知れないが、もう少し何とかしてほしいな。最近、この番組はおもしろみがなくなってきた。

続いて、世界経済の状況であるが、日経平均、ダウとも2週連続の上昇。ギリシア国債も少し値を上げていた。番組では買い戻しと解説されていたが、この記事を書いている時点ではギリシア再選挙の趨勢が定まっていて、緊縮派が勝利。直近の世論の動向から、再選挙の動きが読まれていたのかな。

BS版は、中国国内における日本のブランド化についての話である。日本では高級ブランドで欧州に負けている。というのは、高級ブランドの構築がうまく行っていないということだった。中国は「見栄の文化」であり、そこの富裕層をターゲットにするためには、歴史に裏打ちされた高級ブランドイメージが必要だが、それは一朝一夕にはできない。例では欧州の自動車メーカーが雑誌の別冊付録などを通して自社のブランドの維持拡大に注力していることが紹介されていたが、日本メーカーも手をこまねいていないで、ブランド構築の努力をすべしと言う内容であった。

世界経済に関しては、ギリシアの再選挙が緊縮派の勝利で終わり、一安心と言ったところか。国民が「欧州に留まる道」を選んだと、各記事の見出しが躍っている。しかし、ギリシアの国内再生はこれから。市場の反応はこれからだが、リスクが完全に回避されたというわけではないので、限定的な反応に留まるのかな?
かくいう日本の財政再建もまだこれから。まずは税と社会保障の一体改革からだが、各政党の動きを見ていると、懸案事項を後回しにして合意を取り付けるのを最優先にしているところが、まだ危機感が足りないような気がするな。
数年後、日本の経済危機が、欧州危機以上に世界経済の懸念事項として、連日ニュースに取り上げられるようなことになっていなければ良いのだが・・・。