アジアの風(2012/07/28放送分)

先週の続きで、「海桜鮪」を香港に売り込む話。
今週は実際に香港に持っていき、そこの飲食店のシェフに試食してもらうフェーズ。
まず、海桜鮪の解凍であるが、15℃の水道水が香港では確保できない~。香港では水道水の平均水温は20℃以上、夏場は30℃近くになることもあるそうだ。水温が高いと表面の解凍が進みすぎて品質の劣化を招いてしまうと言うことだった。
もうひとつは、香港の人の嗜好はもう少し脂が乗ったほうがよいということ、これは材料をアレンジすれば済む話かな。
味に関しては、香港の総料理長やシェフなども合格点を出していたので、社長さんも自信を深めたようだった。

来週と再来週も2週連続の特集らしい。やっぱり応募企業が少ないのかな?

マネーの羅針盤(2012/07/28放送分)

コンビニのシニア商戦に関して。
コンビニの売上高が9兆円、店舗数が5万店に迫る勢い。その中で、大手コンビニチェーンはシニア層向けサービスに力を入れている。
ということで、
・スーパー並みの品揃え
・一人前使い切りの量
・宅配サービス
が大きな点。

日経平均は今週も下落、これで3週連続の下落。下落幅は103円。NYダウは187ドルあまり上昇。13,000ドル台の大台を回復。また、FRBが政策変更を8月以降に実施する可能性がある。というのも、10月に大統領選挙を控えているから。大統領選挙の年はこうやって景気刺激策を実施して現職大統領が再選をもくろむ。しかしながら、FRBが動くと政権が変わるというジンクスもある。というのも、FRBが動くと言うことはそれだけ景気の状態が悪く、米国民は変化をのぞんでいると言うことだから。ということで、米国の政局と市場は混迷の度を深めている
株式は、欧州の債務問題が解決に向けて動き出したことを好感して各国の株式とも上昇。しかしながら、前述の日本と上海総合指数は下落。
為替は円に対し各国とも上昇(円安ということ)。

カンブリア宮殿(2012/07/26放送分)

長居大歓迎!回転率も度外視!名古屋流で客殺到の喫茶チェーン
名古屋発祥で今では関東、近畿圏にも進出している喫茶店チェーン「コメダ」がテーマ。
で、恥ずかしながらこの喫茶店チェーンのことは知らなかった。喫茶店と言えば、大手のスタバとかドトールとかプロントとかベローチェとかしか入らないし。名古屋に行ったときもついいつもの看板の店に入るから。
サブタイトルが長居大歓迎ということで、同じ週に放送されたガイアの夜明けの「回転率至上主義の格安フレンチレストラン」と真反対のコンセプトでなおかつ成長しているというから、興味深く鑑賞した。営業利益率が17%と、一般の喫茶店の3倍程度ある。私としては、長居しても利益の出る仕組みが気になるところだが、まずは店舗の特徴から。
・テーブル席(4~6人掛け)が中心、ゆったりとした店内空間
・隣接するテーブル間のパーティションは、スリットを付けて、開放感と視線が合わないような工夫をしている
・朝10時までにコーヒーを頼むと、トーストと卵が付く
・時間帯によって客層が変化する
・店舗により独自のサービスを推奨
・店内の様子やざわつき感は、普通の喫茶チェーンと同じ程度(時間帯にもよるかも)
というのが見て取れる特徴。
そして、営業利益を上げるための仕組みだが、
・食材の数が少ない
・仕込みを開店前に全員で行い、注文に合わせてそれらを組み合わせて提供
・時間帯により客層が変わるような立地(高齢者、子連れの主婦、ビジネスパーソン、学生)
・お客様を見て考えて行う接客を実施
結局は、「材料費」と「労務費」ということになるね~。
「材料費」に関しては、材料の数を抑えることで、廃棄ロスを最小化する。ただし、調理方法により提供するメニューのバリエーションは確保すると言うこと。
「労務費」に関しては、店内の繁閑に合わせて、パートやアルバイトを増減させると、どうしても待機時間が発生する。そうではなくて、どの時間帯もコンスタントに来店客があるようにして、待機時間が発生しないようにすると言うこと。
他に言われていたのは、店舗数が増えてきたので購買力が増し、仕入れ先に対する価格交渉で安く仕入れることができるようになったと言うことなど。
でも、他にも(紹介はされていなかったが)さまざまなノウハウがあるはずだよね。でなきゃあんなに営業利益が出るわけない。店舗施設や什器の減価償却費だってあるだろうし。
その他気付いたこととしては、やはり来店する敷居を低くしようという取り組みかな。店員の制服を特徴のないオーソドックスなものにしたのも、お客様がどんな格好でも入りやすいような雰囲気作りの一環か。

というわけで、同じTV-Qの番組の「ガイア」と「カンブリア」で、同じ週に両番組とも飲食業を扱って一方で回転率重視、もう一方で回転率度外視という店を紹介しているのがおもしろかった。
いずれの店も繁盛して成長しているので、要は顧客のニーズをどうつかむかと言うことかな。

ガイアの夜明け(2012/07/24放送分)

常識破りの外食革命~本格フレンチ…格安の秘密~
前半と後半とで話がちょっと違うじゃん。ということで、前半と後半に分けて。

前半
立ち食い・・・というか立食形式のフランス料理レストラン「俺のフレンチ」の話がメイン。本格的なフレンチを格安の値段で提供しているということで、口コミで噂が広まり行列ができるほどの人気店となっている。店内が紹介されていたが、立食だけに「立錐」の余地もないほどの繁盛ぶりだった。値段も紹介されていたが、多分普通のフランス料理店の1/10程度の値段という印象だった。もちろん、ドレス・コードもなしで、本当に手軽にフレンチが楽しめるな。福岡にもできないかなという感じ。
この外食チェーンを展開しているが「バリュー・クリエイト」という会社であるが、その代表がなんと「坂本孝」氏だった。彼はあの「ブック・オフ」の創業者として有名で、同社を離れた後何をしていたのかと思ったら、異業種である外食産業に参入していたのね。
格安フレンチの経営指標として重視しているのが、回転率ということだった。とある店舗では1日の回転率が2.5回以上だと黒字という数値を算出していた。「俺のフレンチ」では平均的な客の回転率が3.7回と言うことだから、かなり回転率が高いと言うことになる。普通のフレンチレストランではせいぜい一回位じゃない??。でも、客の回転率が上がることで価格を1/10にできるのかはちょっと疑問だ。原価の主要な部分が「材料費」と「労務費」だとしても、回転率が3倍で、提供価格を1/10にまで下げることができるのか?
私が映像から見て取ったのは、フレンチレストランにしては極端に狭い店内(元はラーメン屋とか居酒屋とかの店舗を居抜きで使っているらしい)に20名以上(もっとかも知れない)の客が入っていることから、キャパ×回転率=一日の来店者数ということになるのではないかな?「材料費」は変動費で「労務費」は固定費だから、販売価格を大幅に下げるためにはシェフが一日あたりどのくらいたくさんの料理を作るかが重要ではないかと感じた。
国内の有名レストランのシェフたちが引き抜かれてきているが、彼らは「例え高級店でも原価率の締め付けが厳しく、おいしいものを作るというような夢が描けない。この店だと夢が描ける」と言っていた。確かにそうなんだろうな。坂本孝社長は、「原価ジャブジャブ使ってください」「人件費ジャブジャブ使ってください」と言っていた。(番組向けの宣伝文句かも知れない?)腕に自信のあるシェフたちが、自ら買い求めた食材を使って、イメージ通りの料理を作れるということが、モチベーションアップに繋がっている気がする。
ただし、番組でも紹介されていたが、回転率勝負ということで、時間のかかる料理は難しく、短時間で提供できるような工夫は必要みたいだ。

後半
既存の不採算の公共施設にレストランを導入することで、施設や地域の再生を図ろうというもの。紹介されていたのは「ゼットン」という会社。公共施設への導入を専門とするレストラン運営会社。番組内では群馬県のみなかみ町での活性化を図ろうというところだった。町内の各所を視察して、なにがしかの気付きを得る・・・というところで話は終わり。
後半はこれだけ・・・。おまけかっ!!

外食産業は成熟産業だけれど、さまざまな工夫をしているんだなと言うことを感じた。坂本さんのように今までにない視点で業界に参入することは業界全体の活性化のためにも良いことかもね。

未来世紀ジパング(2012/07/23放送分)

常識破りのネット通販
最初は楽天市場。今年15周年ということで、出展者数は38,000店!でも、番組に登場していた人は、「洋服は買わない」「手触りとかが分からないから」と言っていた。
そういったネット通販の常識を覆すというのが、今日の話。
まずはめがね。ネット通販でめがねを購入するのは難しいんじゃない?という常識を覆して、売上を伸ばしているサイトが「Oh My Glasses」。ミスタータディが運営している。試着のために郵送してもらって、返送料もただと言うから驚きだね。よく眼鏡店でファッショングラスを見ているとすかさず店員がよってくるのには辟易するが、これだとそういう煩わしさがなく、自宅で心ゆくまで試着できる!
ところで、・・・漫画「ああっ女神さまっ」の欧題が「Oh My Goddess」だから、「Oh My Glasses」は日本語で「ああっ、眼鏡さまっ」といったところかな。そういえば、GoddessとGlasses、「めがね」と「めがみ」は音も近いし、意外と意図的に狙って名前を付けたのかも知れない。
そのOh My Glassesでは、福井県鯖江市の高品質フレームを扱っているというので、最近の格安眼鏡とは一線を画している。日本の職人による丹精込めたフレームづくりが紹介されていたが、ここもご多分に漏れず安い中国製のフレームに押されて眼鏡関連の企業が半数になったとのこと。ミスタータディの社長はそんな鯖江市ひいては日本のもの作りを支えたいという思いもあるらしい。
次は、そのOh My Glassesが参考にしたという、アメリカの靴中心のネット通販会社Zappos。試し履き1年以内であれば、返品送料が無料というのはいったいどこまですごいのかな。オフィス内も紹介されていたが、自由だな。社内で自分のデスク周辺を飾り立てたり、社内をスケボーで移動したりと、いったいどうなっているんだ??広報らしき人が、会社を好きになるから、そこで高いモチベーションを維持して、それが売上向上に繋がる(だから社内は自由にしているのだ)と言うが、それは成功したからいえるわけで、最初からそうだったわけではないだろうに。
で、そのZapposは、960億円でAmazonに買収されたが、経営陣そのまま、本社所在地もそのまま、当然屋号もそのまま、社員には年収の40%の特別ボーナスが出た。というから、米国メディアは「Zapposの勝利だ」と報じたそうだ。そりゃそうだ。Amazonは過去に靴の通販に乗り出したけれど、どうしてもZapposに勝てず、そこで買収という手に出たのだろうね。
そして、今週の未来予測は「3年後 ネット通販は小売りの王様へ!」(つまり通販の売上高が、スーパーやデパートの売り上げを超える)ということだが、スーパーとネット通販の売上推移を見てみると必ずしも荒唐無稽な話でもなさそうだ。
となると、既存の実店舗は相当な危機状態にさらされるのだが、番組ではその生き残り策として「アフターサービス」「鮮度」「オリジナル」の3項目を挙げていた。なるほどな~~。

びっくりしたのは、ZapposやOh My Glassesの試着して返品するときの返送料が無料というサービスは今までにないやり方だなということ。これ、悪用する人はいないのかな?。そういう損率も考えて価格やサービスを決めているのだろうけれど。確かに星野リゾートのとあるレストランで「おいしくなかったら代金ただ」というサービスも、導入当初は現場が不安視したが、実際箱を空けてみると、ちゃんとお金を支払っていたと言うエピソードを聞いたことがあるが、そういう話を聞くと人間を性悪説で考えることもないのかも。このサービスは「靴や眼鏡を通販で??」と控えていた人に、手軽に挑戦してもらえると言うことで奏功しているな。でも、TANSTAAFLだからね。そういう送料などは、商品価格に加算されているんだろうな。
TANSTAAFL・・・綴り忘れていた。使っていないとこれだから(^0^;)。

アジアの風(2012/07/21放送分)

和歌山県那智勝浦町にあるマグロの卸売業者(ヤマサ脇口水産)が、独自開発の冷凍技術を使って冷凍したマグロをアジアに売っていこうという話。今回は珍しく2週連続の特集。気合いが入っているな~~。それとも挑戦する中小企業が少ないための苦肉の策かな?
通常の冷凍マグロは、冷凍してマグロの細胞内の水分が凍るときに細胞膜を破壊してしまう。そのため、解凍時にマグロの栄養分が流れ出してしまう(ドリップ)という。そのドリップを最小に抑えるために、温塩水法という解凍方法で解凍するが、そこでは温度管理や職人的な見極めなどが重要になっており、手間がかかっている。また、解凍に失敗して品質が劣化することがあり、それらは廃棄ロスとなる。
ヤマサ脇口水産が製造している冷凍マグロ「海桜鮪(かいおうまぐろ)」は、見た感じきれいな桜色をしており、その色から海桜と名が付けられたものと思われる。その海桜鮪は特殊な技術により凍結時に細胞膜を壊さないので、解凍してもドリップがほとんど発生しない。そのため、格段に味が向上すると言うことだった。さらに、通常の冷凍マグロでは発生する廃棄ロスが発生しない。ということで、飲食店にとっては願ったり叶ったりのマグロと言うことだった。実際に国内の飲食店からは多くの引き合いをもらっているとのこと。
この新型冷凍技術は、10年くらいの年月をかけてやっと開発したものらしい。冷凍時に水の分子を規則正しく並べて氷の結晶が大きくならないようにしていると言うことだが、詳しいことは企業秘密で非公開。
ということで、今週は主にマグロ冷凍技術の紹介で終わった。来週はいよいよ海外へと売り込みに行くのだが、さてどうなることやら。この番組は30分番組だから、今回の取材ネタは来週の分と合わせて1時間番組相当だったということかな。同じテレビ東京系だから、他の番組にネタを譲っても良いところだろうけれどね。

この海桜鮪、通常の冷凍鮪と値段的にはそう変わらないと言うから、すごいよね。普通は開発費や設備投資を回収しなければならないのに、どうなっているのかな?インタビューでは億近い設備を導入していた模様だが。
家庭で解凍しても味が落ちなくて、さらに廃棄ロスが発生しないというのは、非常にありがたい商品だと思ったが。残念ながら、今までお目にかかったこともなく、話を聞いたこともなかった。和歌山の業者だから、現在の販売先は関西や中部関東が中心で、九州までは出回っていないと言うことかな(想像)。
技術を非公開にするよりも、特許を取って普及させた方が、消費者にとってはありがたい気がするけれどね。そうしないと、製造量に限界があるだろうから、消費者の食卓に上ってこないじゃん。

Android携帯の無線LANでステルス(hidden)SSIDを認識

AndroidはデフォルトではステルスSSIDの無線LANスポットを認識できない。
私が使っているEMのWi-Fiもせっかくステルスモードがあるのに、スマフォに合わせてステルスなしで使っている。ま、PWDで保護されているので、基本的に安全なのだが、他の人からSSIDが見えてしまうのはうれしくない。
というわけで、AndroidのスマフォでステルスSSIDの無線LANスポットに接続するためのツールを検索してみた。
で、見つけたのが「hidden SSID enabler」。Play Storeからダウンロードできる。
使い方は次の通り、
1.Android端末から「設定」→「無線とネットワーク」→「Wi-Fi設定」→「Wi-Fiネットワークを追加」
2.ステルスSSIDを追加※このときセキュリティなしで登録する必要がある
3.Hidden SSID enabler を起動
4.もう一度、ステルスSSIDを入力
5.「Enable Hidden SSID」ボタンをタップ※間違っているときは、見つかりませんエラーが出る
6.Android端末の「設定」→「無線とネットワーク」→「Wi-Fi設定」を見ると、Wi-Fiリスト中に先ほど入力したステルスSSIDが見えているはず
7.当該ステルスSSIDをタップしてパスワードを入力
残念ながら、登録手順はやや面倒だが、そんなに数多くのステルスSSIDに接続することもないだろうから、特に問題はないか・・・。
とりあえず、これでセキュリティ・レベルは上がった。\(^O^)/

マネーの羅針盤(2012/07/21放送分)

シニア商戦で、今シニア世代にネット通販が人気だということ。団塊の世代がシニア世代の仲間入りするとともに、今までオフィスでPCを使っていたその世代はネット通販に抵抗感がなく、結果としてネット通販が伸びているとのこと。
楽天ではシニア専用のモールが開設されているとか(行ったことはないけれど・・・)。
シニア世代がネットに流れたため、今まで主流だったテレビ通販が頭打ちになっているらしい。昼の時間帯など、テレビ通販番組などは厳しい状況になるかもね。

今週の市場であるが、日経平均は\8,700を割り込んでいる。NYダウは、週の中では大手企業の決算が予想ほど悪くなかったことで上昇したが、金曜日にはスペインの先行き不安から下落し、週を通しては$45と小幅な上昇に留まった。来週はGDPの発表があるが、予想は小売りが弱含みのため1.3%に留まるとか。景気は大統領選に与える影響が大きいので、政権交代の可能性も大きくなりつつある。
為替ではユーロが下落しているのはスペインの不安が再燃しているから。それから、商品としては穀物が上昇、そして原油が5%近い上昇。穀物は前回の通り、干ばつなどの影響であり、原油はシリア情勢のいっそうの緊迫化を踏まえての値上がりと言うこと。これらの値上がりにより米国の消費がより落ち込むのではないか、そしてその結果として世界経済全体に悪影響が出ないかというのが、懸念事項だ。

カンブリア宮殿(2012/07/19放送分)

日本流の顧客主義を見よ!~進化するアスクルの全貌~
前職は中小企業に勤めていたので、アスクルはよく利用していたが、今やこんなに大きくなっていたのか!というのが最初の驚き。
アスクルと言えば、分厚いカタログだが、そのカタログ製作では岩田彰一郞社長自ら校正チェックをしていた。例えば、色合いだとか、効用だとかに関して改善を促していたが、顧客の目線という感じがしたな。
それから、物流センターが紹介されていたが、商品の重さが全て登録されていて、注文した商品の合計の重さの予測値と実測値を比較する検品システムってどうなのかな?重さだけでは「たまたま」合致する可能性もあるだろうに~~。
てなわけで、アスクルの話をまとめると、
・カタログ配布型の通信販売
・自社(アスクルは文房具メーカー「プラス」の社内事業から始まった)以外の商品も売る
・品揃えは、中小企業のオフィス向け(例えば「インスタントコーヒー」「お茶」などもラインナップされている)
・定価よりも値引きして売る
・首都圏などでは11時までに注文があれば当日配達を行う
・クレームや意見を収集するコールセンターを持っている
・自社で営業員を持たず、エージェントという仕組みで町の文具店に営業してもらっている
これだけ並べると「顧客志向だな」というのが分かるな~~。つまり、中小企業の事務員が自ら近くのスーパーや文具店に出向いて買わなくて良いように、社内からFAXや電話、インターネットで注文し、配達してもらえる仕組みというわけである。
顧客志向という意味で、前述のカタログ、エージェント、コールセンターが顧客との接点と言うことで、岩田彰一郞社長はそこに重点を置いているようだった。そして、顧客の真のニーズに合わせるために、独自商品の開発も積極的に行っていた。
さらにエージェント制度について、番組では、じり貧だった文具店がアスクルのエージェントとなることで、復活したという話が紹介されていた。そこでは、従前が年商1億で4年連続赤字、復活後の現在年商が37億というのは凄まじい。まさにV字回復だな。
アスクルの岩田彰一郞氏は、エージェント、そしてその先の最終顧客とのつながりをネットワークという言葉で表していた。それも覇権的なネットワークではなくて、ウィン、ウィン、ウィンの関係だと言っていた。
で、文具の大手コクヨなどが後発で同様のサービスを始めているが、売上としては後塵を拝しているのは愉快だな。アスクルはコクヨの商品も扱っているのにね。
アスクルは中小企業向けサービスのブランドであるが、大企業向けのサービスとして始めたのがSOLOEL(間接材購買のデファクトスタンダード)、BtoC向けのサービスとしてアスマルというネット通販もあるから、どんどんドメインの開拓が進んでいるなと言う感じ。

村上龍氏は、アスクルの成功の秘訣は徹底した顧客志向だと言っていた。現在では顧客志向は当たり前だが、開業当時では「ライバルの商品を扱う」とか「値引きして売る」とかいうことは、まだ当たり前にはなっていなかったろう。業界のタブーとされていたことに果敢に挑んで成功を収めたことは賞賛に値するな。

オイコノミア(2012/07/17放送分)

「貯金したって意味がない!?」(後編)
最初に又吉さんが日本銀行を見学。市場に出回っている円の総額は、83兆9000億円。それに対して、日本の預貯金残高は、783兆円。
ということで、信用創造の話。大竹さんは「実体のない」という表現をしていたが、あまり的確でないような・・・。そして、人形を使って信用創造の説明をしていたが、これもまた分かりにくいなぁ。このあたりは何とかしてほしいな。そして、信用創造が破綻すると「取り付け騒ぎ」が起こるというのは、現象面を端的に述べているが、もっと深い洞察があっても良かったのではないか?
さらに、現在の日本経済の現象を、「トランプの7並べ」で、互いにパスをしている状況として表していたが、これも分かりにくい(自分がカードを置くと相手が先に上がってしまうと言うことでパスを繰り返しているのだが)。こういう状況が繰り返されてることでデフレスパイラルが起きているという説明だったが・・・。ちょっと例が飛びすぎているという感じだった。
現在は、成長率に対して貯蓄額が多すぎる・・・という話だったが、その先の話はなかったな。貯蓄額をコントロールするため(というか景気をコントロールするために貨幣の流通量を操作するため)に政府は金融政策を行い、その金利は今最低水準(つまり貨幣流通量を最大化しようという施策を実施中)だが、それでも景気が良くならないとか、流動性の罠だとか・・・。っていう話まで発展すればおもしろいのにな。
番組の話の流れとしては、現在の日本は貯蓄過多と言うことなのだが、それを多少は解消していかないと、市場にお金が回らず、景気が回復しない。ということなのだが、そこからもう一歩踏み込んだ話はなしで、ちょっと消化不良かなと感じた。

次週は、オイコノミア、アンコール放送だった。NHKはよくこれやるな~~。企画や収録が間に合っていないのかしらん?