オイコノミア(2012/07/03放送分)

「子供は嫌いじゃないけれど」(後編)ということで~~。
先週のおさらいとして「経済学では少子化も需要と供給の関係で表すことができる」とか「機会費用の増大が少子化の原因だ」を説明。
「低出生率の罠」という言葉は初めて聞いた。これは、出生率が1.5を割り込むと、子供が少ないことが前提の社会構造になってしまうと言うことだ。つまり、小児科医や学校などの教育機関の数が少ないことが当たり前の社会になってしまう。その中で子供の数を増やそうにも社会環境が整っておらず、子育てにはより高いコストを払うことになると言うことらしい。つまり、いったん出生率が1.5を割ると、そこから回復して2.1に戻すのは大変だと言うこと。なるほどね。
また、子供の数を決める3つの段階という仮説もあるらしい。
1.男女が完全に分業している状態
2.女性の社会進出が進むが、男女分業の考えが払拭されておらず、結果として少子化が進む状態
3.男女が育児を分担するという考えが浸透している状態で、出生率が再び上向く状態
なるほど、これは仮説としては初めて聞いたが、確かにそういう分け方はできるな。
この仮説によると、日本は第二段階にあるということで、男性の育児分担の割合が高い国では出生率が高いというデータも提示されていた。散布図を見ると、日本はまだまだ・・だな。
で、少子化のいちばんの問題は、現在の世代間負担を前提とした社会保障制度が破綻するのではないかということなのだが、後編のここに来てそんな話をするのか?順番が違うんじゃない?もっと前の段階で話さなければいけなかったのでは?
そこで、社会保障制度の破綻を防ぐためには、定年の延長が重要だと言うことになるのだが、時代にマッチした新しいスキルを身につけないと、労働力の需給ギャップが埋まらない。と言う話になって、そのためには職業能力訓練などが重要だという話になった。でも、それって今回のテーマを逸脱しているよな。
少子化問題の結論が定年延長か・・・。

今回は話の持って行き方に??が付いたな。ああいう構成で良いのか??
私自身は「少子化問題を一言で言うなら「合成の誤謬」そのものではないのか?」と思っているが、どうなんだろうね?