ガイアの夜明け(2012/07/10放送分)

不便な暮らしを便利に~人を助ける新サービス
高齢者にとっては、自宅の家具の配置を換えることや、電球一個の交換、連れの墓にお参りに行くこと、でさえ大変だ。そして、老化による体型の変化で、既製の服が着られず、外に出たくなくなるということもある。
そこで、そういった人たちへのサポートを自社のサービスに付加したり、今までにない新たな商品やサービスを提供することで売上を伸ばしている会社の話。
最初は、地域密着型スーパーで、滋賀県を中心に展開している「平和堂」というところ。商品の配達サービス+家庭内のちょっとした困りごと(前述の家具の配置換え、電球の交換や、庭の芝刈りなど)の御用聞きを行っている。配達員がその場でできることは無料でやって、少し人手のかかることは、見積を作って後日実施という。そのサービスが絶大な人気を呼んでいるという。高齢者だけではなく、子育て中の母親などにも重宝されているとか。
次に紹介されていたのはタクシー会社。お墓参りに同行して、墓の掃除もしてくれるというサービスには驚いたな。それも運転手がやっているというのはすごい。近所を走っている流しのタクシー運転手にも、こんなサービスできるのだろうか。紹介されていたタクシー運転手の朴訥とした態度は好感が持てたな。その他にも、子供の送迎や、薬の受け取りなど高齢者や忙しい母親向けのサービスで生き残りを図ろうというもの。料金としては、流しのタクシーの時間あたり売上よりも多少安くなるが、安定した需要があるということで、売上の安定には繋がるという。
最後は、高齢者向けの服を制作しているアパレル。日本の(特に)女性高齢者は円背になる人が非常に多いとか。外国ではあまり見られないらしい。円背になると既製の服では背中の部分がつり上がってしまう。そこで、そういった円背の女性向けに背中の丈を長くするなどの工夫を凝らした服を作ったところ好評で全国から買い求める客が後を絶たないということらしい。今までになかったのかな。女性はいくつになっても出かけるときはおしゃれしたいという、需要をちゃんと読んでいるんだな。

ということで、顧客一人一人の個別のニーズに応えるというところは、大手企業では難しくて、逆に中小の企業にとってはブルーオーシャンのような気がした。実際紹介されていた企業もそんなに大きな企業ではないしね。今後の中小企業にとっては、いかにして地域に密着していけるかが、非常に重要だなと感じた。
でも、今回紹介されていた各種サービスって、オンリーワンでもないし、すぐに始めようと思えば始められるサービスだ。すぐに熾烈な競争になりそうだな。こうしてテレビで紹介されることは、短期的にはパブリシティ効果により自社の売り上げには繋がるが、すぐに他社にまねされるという「痛し痒し」のところがあるかも。