カンブリア宮殿(2012/07/26放送分)

長居大歓迎!回転率も度外視!名古屋流で客殺到の喫茶チェーン
名古屋発祥で今では関東、近畿圏にも進出している喫茶店チェーン「コメダ」がテーマ。
で、恥ずかしながらこの喫茶店チェーンのことは知らなかった。喫茶店と言えば、大手のスタバとかドトールとかプロントとかベローチェとかしか入らないし。名古屋に行ったときもついいつもの看板の店に入るから。
サブタイトルが長居大歓迎ということで、同じ週に放送されたガイアの夜明けの「回転率至上主義の格安フレンチレストラン」と真反対のコンセプトでなおかつ成長しているというから、興味深く鑑賞した。営業利益率が17%と、一般の喫茶店の3倍程度ある。私としては、長居しても利益の出る仕組みが気になるところだが、まずは店舗の特徴から。
・テーブル席(4~6人掛け)が中心、ゆったりとした店内空間
・隣接するテーブル間のパーティションは、スリットを付けて、開放感と視線が合わないような工夫をしている
・朝10時までにコーヒーを頼むと、トーストと卵が付く
・時間帯によって客層が変化する
・店舗により独自のサービスを推奨
・店内の様子やざわつき感は、普通の喫茶チェーンと同じ程度(時間帯にもよるかも)
というのが見て取れる特徴。
そして、営業利益を上げるための仕組みだが、
・食材の数が少ない
・仕込みを開店前に全員で行い、注文に合わせてそれらを組み合わせて提供
・時間帯により客層が変わるような立地(高齢者、子連れの主婦、ビジネスパーソン、学生)
・お客様を見て考えて行う接客を実施
結局は、「材料費」と「労務費」ということになるね~。
「材料費」に関しては、材料の数を抑えることで、廃棄ロスを最小化する。ただし、調理方法により提供するメニューのバリエーションは確保すると言うこと。
「労務費」に関しては、店内の繁閑に合わせて、パートやアルバイトを増減させると、どうしても待機時間が発生する。そうではなくて、どの時間帯もコンスタントに来店客があるようにして、待機時間が発生しないようにすると言うこと。
他に言われていたのは、店舗数が増えてきたので購買力が増し、仕入れ先に対する価格交渉で安く仕入れることができるようになったと言うことなど。
でも、他にも(紹介はされていなかったが)さまざまなノウハウがあるはずだよね。でなきゃあんなに営業利益が出るわけない。店舗施設や什器の減価償却費だってあるだろうし。
その他気付いたこととしては、やはり来店する敷居を低くしようという取り組みかな。店員の制服を特徴のないオーソドックスなものにしたのも、お客様がどんな格好でも入りやすいような雰囲気作りの一環か。

というわけで、同じTV-Qの番組の「ガイア」と「カンブリア」で、同じ週に両番組とも飲食業を扱って一方で回転率重視、もう一方で回転率度外視という店を紹介しているのがおもしろかった。
いずれの店も繁盛して成長しているので、要は顧客のニーズをどうつかむかと言うことかな。