オイコノミア(2012/08/12放送分)

「円が強いのはいいじゃない!?」(前編)
あれ、今回は初回放送がこの時間かな?それとも予約録画に失敗していたのか?それはともかく。
まずは、谷中で又吉さんが商店や旅館で円高に関する意見を聞いて回っていた。円高が進行して、輸出企業が打撃を受けている一方で消費者は円高の方が良いという意見。
そして、講師として佐々木百合教授が登場。又吉さんが「円高という表現が分かりにくい」と言っていたが、確かに私も小さい頃はよく分からなかった。1ドルが100円から80円になるのが円高だから、ちょっと混乱する。番組では1ドルが100円から80円になるということは、ドルが値下がりしたと言うことだから、逆に円が値上がりしたというふうに覚えれば良いと解説していた。ちなみに、英語で言うと、円高は「strong yen」(強い円)ということで、こっちの方が分かりやすいかな。
円高、円安の影響について、番組ではミニカーやテレビのミニチュアなどの例を用いて説明していたが、やはり分かりにくいのではないかな?図なんかを駆使した方が分かりやすく説明できる気がする。このあたりは相変わらず工夫が足りないと思うな。
それから、海外貿易が物々交換から貨幣を介したものに変わっていったという話と、幕末期の日本では金銀の交換レートが欧米よりも低い(つまり銀の価値が高い)ので、外国人は日本で自国の銀を売って金を購入してそれを海外に持ちだして、その差益で大もうけをしていたという話。(この話は円高と直接関係ないじゃん!)
次は固定相場制の話と変動相場制の話が出てきたが、グラフによる円の推移と1973年から変動相場制へと移行した話だけでは、少し物足りない。為替レートが決まる仕組みの説明もアバウトだ。
さらに、購買力平価説の話が出てきた。これは、今までのオイコノミアに比べると段違いに難しい話だ。経済学をかじっていない視聴者は理解できなかったのでは?
具体的な例としてあげられていたのは「世界的に販売されているハンバーガーの価格」を各国で比べてみると言うこと。ハンバーガーの品質が同じだとすると、その価格がそのまま為替水準に等しいと言うことになる(例では、そのハンバーガーの値段が日本円で320円、米国ドルで4.20ドルで、それを計算すると1ドル=76円になるということだった)。で、「THE ECONOMIST(2012/01)」によるハンバーガーを使った為替レートと実際の為替レートとの比較をした図が表示されていたが、これを見ると、米国を基準として日本は-1%だから、ほぼ同水準だが、中国、インドは-40%~-60%台と大幅に低い(つまり、元やルピーの価値が低めだと言うこと)が明らかだな。そして、ユーロは+6%だったが、最も高いのがスイスの+62%って、なぜだろう?スイスの経済状況に関しては(ニュースになることもあまりないし)知識が無いな~。

購買力平価説の前に固定相場制、変動相場制、などの話をもっと深くしておかないと購買力平価説の理解は難しいかも。
言葉としてはその他に「一物一価の法則」とか出てきたが、これは購買力平価説の説明の前提として出てくるものだね。
次回は後編。為替をコントロールできるのかとか、ユーロの問題とかが出てくるらしいが、もっと深く掘り下げてほしいな。でも、今回みたいにいきなり購買力平価説とか出てくるとついて行けないし、短い時間の中でうまくまとめるのは大変なんだろうな。
個人的には、アジアの通貨危機とかのネタも出してほしい。