未来世紀ジパング~沸騰現場の経済学~(2012/09/17放送分)

鉄道が世界の街を変える!】と題して、鉄道のお話。今回は我が地元JR九州が取り上げられており、非常に楽しみにしていた!。もう一つの話題もLRTだし。
で、まず、JR九州の話だが。キーワードが「赤字で沸騰」。
1.あそぼーい!。運行本数が少なく、チケットがなかなか取れないとか。車内は子供が遊ぶスペースがいっぱい。
2.九州新幹線。さくらやみずほは4列シートでゆったりと座れる。シートは西陣織だったり、ブラインドがすだれだったり、最近乗っていないけれど、見ていると乗りたくなるよ。
3.指宿のたまて箱号(通称:いぶたま号)片方が白色、もう片方が黒色と左右非対称のユニークなカラーリングだが、車内も左右非対称で、座席が錦江湾側を向いている。
いぶたま号のおかげで、指宿の町に活気が戻ってきているという。でも、いぶたま号は一日3往復、もっと増やせばいいのにと思いきや、JR九州は窮乏感をあおるためか、増便しない。いぶたま号の乗車にプレミアを付ける戦略だね。ナビゲータも言っていたけれど、単に運賃収入を増やそうとは思っていないんだな。
JR九州は「鉄道事業では104億円の赤字」だが、博多シティの開業に代表される流通・外食業やマンション建設、不動産業など全体では102億円の黒字をたたき出している。その中で、鉄道事業の位置づけは九州へのPR効果を狙っているという。
そして、「クルーズトレインななつ星in九州」:全部で14室しかない。価格は3泊4日で55万円。来年10月から運行開始。私などが乗れるわけないが、ちょっと見てみたい。

後半はストラスブールに代表されるLRT(LightRailTransit)。この町では中心部への車の乗り入れが規制されていて、路面電車が走っている。路面電車と言っても、古き良き時代のチンチン電車ではなくて、近未来型のデザイン。LRTを導入することによって、渋滞や排気ガスによる公害、交通事故などがなくなり、中心街に人通りが戻ってきた。
LRTの特徴は都心と郊外とを高頻度で高速(最高80km/h)で結ぶ鉄道で、簡易プラットホームをもっており、大半が専用軌道などであるが、すべの条件をそろえていなくてもLRTと言われている鉄道も多い。
なぜ、私がLRTに興味があるかというと、私が生まれ育った北九州市では、路面電車が走っていたからだ。今では廃止となり、そこは完全な道路になってしまったのだが、そこを軌道に戻すことは可能ではないかなと考えているからだ。黒崎駅前の商店街も賑わいがなくなってしまっているが、LRT導入で、中心部に人が戻ってきて、賑わいを取り戻せるのではないかな~。
LRTのメリットとしては、コンパクトシティを実現できると言うこと。特に今後増加するであろう交通弱者にとっては、LRTを利用して買い物や通院などを行い、小さなエリアで生活が充足できる。
LRTに関して、日本では富山市に導入されているが、それはたまたま廃線となるJRの路線があったから。他の土地ではなかなか導入が進まない。苦しい地方財政で大型の投資をすることに市民の了解が得られないというのが実情のようだった。例出していたのは栃木県宇都宮市。って、この市ではLRT導入を19年も検討しているなんて・・・。だめだな、こりゃ。この辺は横並び意識の強い日本人の特質が出ているな~~。

番組では、LRTが日本になかなか導入されてないという扱いをしていたが、実は、LRTの概念を持つ鉄道であれば、日本にも以前からある。というか既存の路面電車(併用軌道や併用軌道でないもの)をLRT的に運用している路線がある。それこそ、先ほど書いた、北九州市の黒崎と郊外とを結ぶ筑豊電気鉄道も高速性を除いてはLRTに近い側面を持っている。そういう意味では、筑豊電鉄が再び北九州市街地を走るようになれば、私としてはうれしいのだが。