ガイアの夜明けSP(2012/09/25放送分)

【10周年企画⑥縮小市場をどう生き残る!家電量販店の新たな挑戦】
家電量販店の再編が著しい。業界5位のビックカメラが6位のコジマを買収し、業界2位に躍り出る一方、王者ヤマダ電機は7位のベスト電器を買収するなど、生き残りに向けた再編が進む。
一方で、家電量販店で店員から製品に関する詳しい説明を聞くだけ聞いて、購入はkakaku.comなどで購入するという購買行動を取る人も増えている。こうなると、店舗を構えて固定費のかかる既存の家電量販店は、通販専門の家電ショップにはかなわない。家電量販店はただの商品展示場と化してしまう。この購買行動は、倫理的にはどうかなと思うが、現時点ではそれを止めるすべはない。客側のモラルの問題かとも思うし、それでも店舗に足を運んでくれるだけでも何かのきっかけになるということかもしれない。でも、TANSTAAFLだから、そのコストは実店舗の製品価格になってしまっているのだろう。
ヤマダ電機は住宅メーカーの買収など住宅分野への進出を行い、オール・ヤマダで家、どころか町そのものを作ってしまおうという「省エネタウン」の実現に向けて動いている。ベスト電器は九州地区では圧倒的に強いのだが、実はもう一つの強みが。それは、家電量販店としては早い段階(30年前)から東南アジアに展開していた(64店舗)と言うこと。
業界3位のエディオン・グループであるデオデオは、西日本に基盤を置いているが、そこはアフターサービス(修理)を充実させていた。修理専門のスタッフを抱えているのはコスト増ではあるが、彼らが客の自宅に上がることで、他のいろいろな要望を聞くことができ、売上の増加に繋がっていると言うことだった。
最後は、デオデオグループに入っている小さな家電店(家族経営)の話。家族3人で年商1億3,000万円というからすごい。店舗が17坪で、商圏が周囲500メートルほどで馴染みが500件ほどだから、本当に昔からあるような家電店である。でも、デオデオグループに入ることで、デオデオの大きな専門店の在庫を利用することができ、同じ価格で提供できるようになったと言うこと。それで、顧客とのコミュニケーションを活かして成長していると言うことかな?

家電をネットで買う購買行動と馴染みの家電店から買う購買行動は両極端だが、この両方のやり方がともに生き残る道であるというところがおもしろい。私はどちらかというと前者の方で、アフターサービスよりも、価格志向である。それは、日本製品の品質の高さを信頼しているというところがあるから。実際に壊れたときもあったが、メーカーのサービスセンターに直接持ち込んで修理してもらった。そちらの方が早いしね。