最近、2件ほど立て続けに「どうにかしてほしい」と依頼があったので、やり方を備忘録代わりに載せておくことにします。
技術要素としては、以下の3つになります。
- msconfig
- Task Scheduler
- regedit
これらを「使える!」という人は、どうぞお試しください。(但し自己責任でお願いします。)
要は、不用意にアダルトサイトなどを訪問したら、その後画面上にアダルトサイトの広告が勝手にポップアップするようになるというもの。困ったことに消しても消しても定期的にポップアップしてしまうと言うやっかいなものです。それで困り果てて、表示されている電話番号に問い合わせると多額の退会料を請求されるというもの。法的には請求される根拠は何もないので、技術のある人なら自分でポップアップしないようにすれば良いのですが、慣れていない人はそうも行かないようです。
最初からそういう怪しいサイトには行かなければ良いのですが。
また、こういったポップアップを無料で駆除するツールもありますが、実力はいかばかりか分かりません。技術のある人ならば自分で削除する方が賢明かも知れません。
今回の方法は、Windowsで様々なプログラムを自動的、定期的に起動する方法がいくつかあるので、それをしらみつぶしにして、該当するファイルを見つけるというものです。
世の中の困っている(男性)諸氏のお役に立てれば。
それでは具体的な方法です。
- [CTRL]+[Shift]+[Esc]で、タスクマネージャを起動する。
- アプリケーションタブで、広告を出しているアプリケーションを特定する
(多分、mshta.exeを利用しているものが多いはず)
ついでに、サイトのドメインとかをメモしておく。(後で検索するため) - 該当するアプリケーションを右クリックして「プロセスの表示」を選択する
(プロセスタブに移行するはず) - 選択されているプロセスを右クリックして「プロセスの終了」をクリックする
(確認画面が出るが、そのまま終了させる) - 引き続き「コントロールパネル」⇒「管理ツール」⇒「タスクスケジューラ」を起動する
- タスクを1つずつ表示させながら、「操作」タブの詳細にmshta.exeを利用しているものがないか、捜す。(先ほどメモしたドメイン名も書かれているはず)
- 発見したら、タスクを削除する。(対象は1エントリとは限らないので、最後まで検索する。)(最後に実行した順番に並べ直すと分かりやすい)
※場合によっては、捜索中にタスクが起動しポップアップが再起動することがあるかも知れないので、そのときは1~の手順を繰り返す。 - コマンドプロンプトあるいはファイル名を指定して実行からレジストリエディタ「regedit」を起動する。
- [HKEY_CURRENT_USER]⇒[SOFTWARE]⇒[Microsoft]⇒[Windows]⇒[CurrentVersion]⇒[Run]に移動する
- これまでと同様に、mshta.exe、あるいは先ほどメモしたドメインが記述されているエントリがあれば削除する。(レジストリの操作は慎重にしてください。)
- 念のため、レジストリ全体で「mshta.exe」を検索する。「Run」、「RunOnce」などのフォルダ内の記述で、該当するドメインを起動するものがあれば、削除する。
- コマンドプロントあるいはファイル名を指定して実行から「msconfig」を起動する
- 「startup」タブを選択する。
- これまでと同様に、mshta.exeが該当するドメインを呼び出す様な記述があれば無効にする。(msconfigからは削除できません)
- msconfigから、当該エントリを削除する場合は、先ほどのregeditから、[HKEY_LOCAL_MACHINE]⇒[SOFTWARE]⇒[Microsoft]⇒[Shared Tools]⇒[MSConfig]⇒[startupreg]に移動すると、該当するエントリがあるので、削除する。
※無効にしてあるので消す必要は無いのですが、エントリが残っているのは気味が悪いという人は、この方法で削除してください。
と、ここまでで、再起動をかけて、ポップアップが表れないことを確認すれば、完了です。
今回のmsconfig、Task Scheduler、regeditなどをいじるとWindowsの動作に重篤な影響を与えることがあるので、注意してください。あくまでも自己責任でお願いします。
お役に立てれば幸いです。