オイコノミア(2012/05/15放送分)

今週のタイトルは「保険って結局トクですか?」(前編)
この番組、最近は経済学が前面に押し出されていておもしろい。今回は、いきなり大数の法則がでてきた。しかし、大数の法則を保険が成り立つ仕組みにとして説明していたが、それだけではないだろうな。ちなみに、大数の法則の反対は小数の法則であり、これは行動経済学によく登場する法則だな。
そして、生命表の話。保険料の算定に使っているものだが、結構細かく説明していた。
さらに、マグニチュード・エフェクトが出てきたが、これは行動経済学でしょ。ま、高い金額の買い物でも、分割払いにするとそれほど高く感じないということで、生命保険も同じだということが言いたかったみたいだが。
また、保険に入るとモラル・ハザードが生じて、保険に入っていないヒトよりもリスクが高くなること、そして、逆選択によって、リスクの高い人ほど保険に入ってくることの説明など、経済学的にはおもしろかった。
トークに関しては、最初に比べると笑いなどが入って多少明るくなってきたので、番組全体としては良い方向に進んでいるかな。経済学全般に関しては、もうちょっと順序立てて説明がほしいところだが、世の中の身近なものにスポットを当てて、それを経済学で読み解くという構成上、つまみ食い的な内容になるのは致し方ないか。