帰ってきた二式大艇

光人社の刊行です。

発刊されたのは1月初旬で、すぐに購入していたのですが、何かと忙しくて読む時間があまりありませんでした。m(__)m
表紙は離水するUS-1Aでした。
US-1Aは美しい飛行艇です。世界の女王とも呼ばれています。以前、テレビ番組で小笠原諸島父島沖に着水するUS-1Aの映像を見ましたが、青い海に白い機体が本当に美しかったです。
この本は、第二次世界大戦中に旧日本軍が使用した二式大型飛行艇(二式大艇)とそれを作った川西航空機(いまは新明和工業)のお話です。
二式大艇は戦後、それを接収した米軍に「世界の飛行艇の上に君臨する王者だ」と言わしめるほどの性能を持っていました。戦後残った最後の二式大艇は米軍に接収され米国本土に運ばれて展示されていましたが、日本国内での返還運動が結実して日本への返還が決まりました。返還された二式大艇は、しばらくは東京のお台場にある博物館に展示されていましたが、その後海上自衛隊への譲渡が決まり、最終的に海上自衛隊鹿屋基地に保存されることになりました。
(現時点ですでに鹿屋基地に展示されているかどうかは不明です。今年のエアメモのときに確認してみます。)
この世界に冠たる飛行艇、二式大艇を作った新明和は戦後、米軍の軍需物資などけれんな仕事で糊口をつなぎながら再び航空機の製造を手がけることを夢見ます。ところが、YS-11などの受注に立て続けに失敗します。
そんな中で、PS-1という、飛行艇の開発を受注することに成功します。新明和にとっては、得意の飛行艇です。そして、PS-1の後継である水陸両用飛行艇US-1へとつながっていきます。
この本は、エンジニアとして、荒れた海上での離着水を可能にする波消し装置などの各種技術の開発ストーリーの面白さと、診断士として、自分のコア・コンピタンスを持ち続けた企業としてのサクセスストーリーの面白さを両方兼ね備えていますね。
とにかく、「新明和といえば飛行艇」と言わしめるほどその技術は卓越しています。
そして、話はUS-1A「改」へと続きます。
現在飛行試験が続けられている「改」ですが、与圧キャビンの採用により高高度飛行が可能になったことやフライバイワイヤシステムの採用など、21世紀の飛行艇として新しく生まれ変わったといっても過言ではありません。
部隊に配備された暁には、必ず岩国に見に行きます。
というわけで、US-1A改にエールを送ります。「がんばって早く制式化されてね。」

「ゆきお」さん、コメントありがとうございます。
岐阜基地の南側にあるやつですね。実はまだ行ったことがないんです。一昨年岐阜基地航空祭に行ったときに航空宇宙博物館に行こうと思ったのですが、時間の都合で行くことができませんでした。
今年の岐阜基地航空祭の折に行ってみたいと思います。「飛鳥」も実物を見てみたいしね。

今月号のこく空ファンによると鹿屋基地に運ばれた二式大型飛行艇ですが、一般公開は5月中旬になるとのことです。エアメモが4月29日ですから、そのときに見学することはできないようです。