「円が強いのいいじゃない!?」(後編)
外国為替に関する話題の後編。まず、又吉さんが三菱東京UFJ銀行の外国為替ディーリングルームに潜入。こういうのは貴重な映像だな。でも、インターバンク市場で、全てがコンピュータ・ネットワーク上で取引されているので、比較的静かに行われているな~。取引されている量は4兆7,000億ドルというから、莫大な量だ。
為替は個人や金融機関単位ではコントロールできないが国家ではコントロールできるのか?という話題で、今週も佐々木百合教授が登場。で、国家(中央銀行)による市場介入の話だが、市場介入自体の金額は市場全体で取引されている量が小さくてあまり効果が無い・・・と言う話で終わりか!!アナウンス効果のような心理的な効果の話は無し。
その後は、自国の輸出産業保護のための、通貨切り下げ競争の話だが、これも中途半端。
さらに、単一通貨のメリットから、ユーロの話に移ったが、このユーロに関しては最近あちこちで書きまくっているので、もうここでは省略。ユーロ導入の歴史も省略。
第二次世界大戦後、サー・ウィン・ストーン・チャーチルの「欧州は統合すべし」の言がユーロ誕生の端緒だというのはちょっと・・・
単一通貨のデメリットとして、自国の状況に合わせた金融政策が取れないことと言っていたのが気になった。それは正しいが、それが全てではないだろう。
そして、単一通貨に絡んで最適通貨圏理論の話が出てきた。これは、単一通貨にすることのメリットがある域内とはどういう範囲であるかを説明するもの。(ロバート・マンデル氏が提唱したものだが、彼のことはよく知らなかった)
1.経済的ショックの影響が同じ
2.物が動きやすい(域内で商品の価格差が小さくなり経済格差が埋まる)
3.労働者が移動しやすい(域内で失業率の差が小さくなり経済格差が埋まる)
ここで、2と3は1が満たされないときの代替手段ということだったが、私が覚えているのは3つはほぼ同列だった・・・。ちょっと昔の本を紐解いて調べてみよっと。
話題はちょっとそれて、自国の通貨を持っていない「パナマ」に関して。パナマにはバルボアという通貨があるが、1バルボア=1ドルということで完全にドルと同期している。
最後は、アジアが単一通貨になった方が良いかを又吉さんが街角アンケート。今は経済格差が大きいので単一通貨にするメリットはあまりない・・・とずいぶんまともなアンケート結果だな。アジアが単一通貨になる可能性は「経済学の立場では将来的にあり」だが、「文化的」「政治的」「歴史的」な点においては困難だという話だった。
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で、やっぱり物足りないな。30分番組の前後編では語り尽くせないよ。でも、もうちょっと専門的な話も・・・無理かな~~。
2012年8月26日のアーカイブ
ガイアの夜明け(2012/08/21放送分)
【緊急取材!ユーロ危機の今~広がるニッポンへの影響~】と題して、ヨーロッパ・特にスペイン、ギリシアの状況と、ニッポンに対する影響を取材したもの。
まずは、円高で日本人観光客が増えているスペイン・マドリッドでのインタビュー。しかし、日中に発生したデモにより、ある日本人観光客の夫妻はホテル周辺の通りが封鎖されて、ホテルに戻ることができない(警備している警察官にホテルのカードキーを提示して、バリケードの中に入れてもらったけれど)など、観光や日常生活にも影響が及んでいるようだった。
取材の中で日本では見かけないような状況が・・・というのは、生活費の足しにと髪の毛を売る・・・なんてすごい。ウィッグにするのかな?200gで130ユーロというから、そこそこの値段か。母親が自分の子供の髪を売りに来ることもあるというけれど、これって児童虐待にならないのかな?
その、スペインの若年層の失業率は50%を超える状況。
また、生活費が払えずに住居を追い出される人が続出している。というのと、その強制執行の現場の取材はすごい迫力。警察も出張ってくるなんて、強引だな~。日本で警察があんなことやったら絶対にマスコミからつるし上げられるよ~~。
事の始まりは
1.単一通貨の導入
2.ユーロ圏の経済発達への期待
3.資金の流入
4.企業、工場の事業拡大
5.雇用の増加
6.人口の流入(移民~スペインは400万人くらい、主に中南米から)
7.好景気
・・・(というところで)
1.ギリシアによる債務隠しが発覚
2.ユーロの信用低下
3.資金の流出
4.企業、工場の縮小、撤退
5.失業率の増加
6.不景気
のような状況と言うことだ。
中南米などからスペインに移民してきた人は、今度はアルゼンチンに移動するということらしい。経済が発達するところに人が集まるのは世の常か。
企業や工場の撤退に反対して、スペインの米国大使館前でデモしている人たちが紹介されていた。米国企業が50社以上も撤退しているというが、だからといって、米国大使館前ででもしても仕方がないだろうと思うのだが・・・。
しかし、そんな中、スペイン国内にある日産の工場では700人の従業員を新規雇用。実は、工場を閉鎖するか、それとも昇給をなくす(給与の据え置き)かを従業員による投票に委ねた(スペインでは定期昇給が当たり前ということらしい)。その結果、従業員たちは、昇給よりも雇用の維持を選んだということだった。7割近くの従業員が給与の据え置きに賛成したというから、スペインの人たちの意識も変わったと言うことかな?。また、その結果、コスト削減努力が評価されて、新型の電気自動車(商用バン型)の製造拠点となることが決まった。そして、新規にラインを設けることになり、それに伴い700人の新規雇用が生まれたというわけ。そういう意味では、国民の意識が変わっていけば、社会も変わっていくんじゃないの?
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一方、ギリシアでは国有財産を売却しており、それを買っているのが中国。ここでも中国マネーはすごいね。資産の切り売りに関しては、取材に応じたギリシアの人たちは反対の意見が多かったが。
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こうしてみると、ユーロ危機はまだまだ予断を許さないことを再認識させられるな~~。