ガイアの夜明け(2012/08/21放送分)

緊急取材!ユーロ危機の今~広がるニッポンへの影響~】と題して、ヨーロッパ・特にスペイン、ギリシアの状況と、ニッポンに対する影響を取材したもの。
まずは、円高で日本人観光客が増えているスペイン・マドリッドでのインタビュー。しかし、日中に発生したデモにより、ある日本人観光客の夫妻はホテル周辺の通りが封鎖されて、ホテルに戻ることができない(警備している警察官にホテルのカードキーを提示して、バリケードの中に入れてもらったけれど)など、観光や日常生活にも影響が及んでいるようだった。
取材の中で日本では見かけないような状況が・・・というのは、生活費の足しにと髪の毛を売る・・・なんてすごい。ウィッグにするのかな?200gで130ユーロというから、そこそこの値段か。母親が自分の子供の髪を売りに来ることもあるというけれど、これって児童虐待にならないのかな?
その、スペインの若年層の失業率は50%を超える状況。
また、生活費が払えずに住居を追い出される人が続出している。というのと、その強制執行の現場の取材はすごい迫力。警察も出張ってくるなんて、強引だな~。日本で警察があんなことやったら絶対にマスコミからつるし上げられるよ~~。
事の始まりは
1.単一通貨の導入
2.ユーロ圏の経済発達への期待
3.資金の流入
4.企業、工場の事業拡大
5.雇用の増加
6.人口の流入(移民~スペインは400万人くらい、主に中南米から)
7.好景気
・・・(というところで)
1.ギリシアによる債務隠しが発覚
2.ユーロの信用低下
3.資金の流出
4.企業、工場の縮小、撤退
5.失業率の増加
6.不景気
のような状況と言うことだ。
中南米などからスペインに移民してきた人は、今度はアルゼンチンに移動するということらしい。経済が発達するところに人が集まるのは世の常か。
企業や工場の撤退に反対して、スペインの米国大使館前でデモしている人たちが紹介されていた。米国企業が50社以上も撤退しているというが、だからといって、米国大使館前ででもしても仕方がないだろうと思うのだが・・・。
しかし、そんな中、スペイン国内にある日産の工場では700人の従業員を新規雇用。実は、工場を閉鎖するか、それとも昇給をなくす(給与の据え置き)かを従業員による投票に委ねた(スペインでは定期昇給が当たり前ということらしい)。その結果、従業員たちは、昇給よりも雇用の維持を選んだということだった。7割近くの従業員が給与の据え置きに賛成したというから、スペインの人たちの意識も変わったと言うことかな?。また、その結果、コスト削減努力が評価されて、新型の電気自動車(商用バン型)の製造拠点となることが決まった。そして、新規にラインを設けることになり、それに伴い700人の新規雇用が生まれたというわけ。そういう意味では、国民の意識が変わっていけば、社会も変わっていくんじゃないの?

一方、ギリシアでは国有財産を売却しており、それを買っているのが中国。ここでも中国マネーはすごいね。資産の切り売りに関しては、取材に応じたギリシアの人たちは反対の意見が多かったが。

こうしてみると、ユーロ危機はまだまだ予断を許さないことを再認識させられるな~~。