オイコノミア(2012/08/21放送分)

「円が強いのいいじゃない!?」(後編)
外国為替に関する話題の後編。まず、又吉さんが三菱東京UFJ銀行の外国為替ディーリングルームに潜入。こういうのは貴重な映像だな。でも、インターバンク市場で、全てがコンピュータ・ネットワーク上で取引されているので、比較的静かに行われているな~。取引されている量は4兆7,000億ドルというから、莫大な量だ。
為替は個人や金融機関単位ではコントロールできないが国家ではコントロールできるのか?という話題で、今週も佐々木百合教授が登場。で、国家(中央銀行)による市場介入の話だが、市場介入自体の金額は市場全体で取引されている量が小さくてあまり効果が無い・・・と言う話で終わりか!!アナウンス効果のような心理的な効果の話は無し。
その後は、自国の輸出産業保護のための、通貨切り下げ競争の話だが、これも中途半端。
さらに、単一通貨のメリットから、ユーロの話に移ったが、このユーロに関しては最近あちこちで書きまくっているので、もうここでは省略。ユーロ導入の歴史も省略。
第二次世界大戦後、サー・ウィン・ストーン・チャーチルの「欧州は統合すべし」の言がユーロ誕生の端緒だというのはちょっと・・・
単一通貨のデメリットとして、自国の状況に合わせた金融政策が取れないことと言っていたのが気になった。それは正しいが、それが全てではないだろう。
そして、単一通貨に絡んで最適通貨圏理論の話が出てきた。これは、単一通貨にすることのメリットがある域内とはどういう範囲であるかを説明するもの。(ロバート・マンデル氏が提唱したものだが、彼のことはよく知らなかった)
1.経済的ショックの影響が同じ
2.物が動きやすい(域内で商品の価格差が小さくなり経済格差が埋まる)
3.労働者が移動しやすい(域内で失業率の差が小さくなり経済格差が埋まる)
ここで、2と3は1が満たされないときの代替手段ということだったが、私が覚えているのは3つはほぼ同列だった・・・。ちょっと昔の本を紐解いて調べてみよっと。
話題はちょっとそれて、自国の通貨を持っていない「パナマ」に関して。パナマにはバルボアという通貨があるが、1バルボア=1ドルということで完全にドルと同期している。
最後は、アジアが単一通貨になった方が良いかを又吉さんが街角アンケート。今は経済格差が大きいので単一通貨にするメリットはあまりない・・・とずいぶんまともなアンケート結果だな。アジアが単一通貨になる可能性は「経済学の立場では将来的にあり」だが、「文化的」「政治的」「歴史的」な点においては困難だという話だった。

で、やっぱり物足りないな。30分番組の前後編では語り尽くせないよ。でも、もうちょっと専門的な話も・・・無理かな~~。