マネーの羅針盤(2012/10/27放送分)

食料に関する話題で、まずは日本の食糧自給率が39%ということ。で、これは過去に説明したとおり「カロリーベース」の数字であるが、生産額ベースでは69%、(額は67,000億円)世界第5位の食料生産国と言うことになる。
番組では、カロリーベースでの統計を発表している農林水産省は「天下り先の確保のため」だと言っていたが、それだけではないように思うな。
そして、農業人口比率の割合は、2.0%であり、主要先進国の仏国(1.2%)、米国(0.7%)、独国(1.0%)よりも大きい。要は数は多いが規模が小さく非効率だと言うこと。また、1960年の農業人口の1/6で同程度の生産量を確保しており、生産性は格段に上昇している。
で、結局、日本の農業のためには「経営者」の育成が必要という結論だった。

日経平均は69円のマイナス。NYダウは週間ベースで236ドルの下落。GDPなどの速報値は予想を上回るなどよい材料はでているが、主要企業の決算内容が市場の予想を下回り、景気回復への懸念が出ているため。
その他の国の株式市場も一斉に下げており、その中でも上海総合指数の下落率が大きい。

ということで、日本は農家を保護する政策をとっているが、そのために生産性の低い農家が淘汰されていない。この政策を維持するために「低い食糧自給率」を盾にとって、「食糧自給率の確保のために農家の保護が必要」と言っているような気がする。逆に生産性の低い農家が淘汰されれば、残った農家は規模を拡大して生産効率がさらに上昇していくのでは?