ものづくり補助金、2次公募の採択発表日について

 先日公募が締め切られた平成29年度補正予算、ものづくり補助金、2次公募の採択日ですが、私の所にもたくさんの問い合わせがあっています。

 ものづくり補助金の公募要領にも書いてありますが「平成30年10月中を目処に採択を発表します」ということになっています。

 10月中と言うことは10月1日~31日までの期間のいずれかと言うことになります。それも「目処」なので必ずしも10月に採択発表するとも限らないと言うことです。


 10月中を「10月中旬」と読み替えて「そろそろ発表なのでは?」という問い合わせがありますが、「中」は「中旬」という訳ではありません。
公募要領の文書を正しく読むと、そういう意味ですのでご理解いただきたいところです。

 もちろん、事業期間が限られている中で早く事業を始めなければ間に合わないという事業者がたくさんいらっしゃるとは思います。特にものづくり補助金の場合は、高額の機械装置購入を意図している事業者も多く、こういった高額の機械装置は受注生産なので採択が決まってから発注したのでは間に合わないという事業者もいるとは思いますが、こればかりはどうしようもありません。

 これまでのものづくり補助金の公募締切から採択発表までの期間の平均は1.5ヶ月~2ヶ月程度です。さらに、ものづくり補助金の採択が決まってもすぐに事業が始められるわけではありません。交付申請というものをして、その申請が承認されてから事業スタートと言うことになります。交付申請からその承認が下りるまでにはさらに1ヶ月程度の期間が必要になります。一方で、事業終了時期は公募要領にあらかじめ記載されているとおり1月31日となっていますし、報告書の提出期限も同日となっています。それらを考えると平成29年度補正予算、ものづくり補助金、2次公募の実際の事業期間がいかに短いか想像が付くものと思います。ものづくり補助金に「慣れている」事業者の中には「今回は事業期間が短くて、機械発注から機械設置までが事業期間内に間に合いそうにないからパスしよう」という判断をしたところもあります。

 公募と交付という言い方はよくわからない方もいらっしゃいます。私はよく大学入学に例えています。公募は大学入試で、採択は大学の合格発表です。それから交付というのが入学手続きで、交付決定が入学となります。入学にならないと大学生の身分が生じないのと一緒で、交付決定されないと補助事業者としての身分になりません。補助事業を開始して良いのは交付決定以降と言うことになります。

 それで結局、実際にはいつ発表なのかと言うことですが、これまでの(他を含めた)補助金の傾向では10月中とあるときはだいたい10月の終わり頃に発表というのが常でした。それまでじっくりと待ちましょう。「果報は寝て待て」です。