時事ネタです。
米国のコリン・パウエル国務長官が辞任を発表し、後任にコンドリーザ・ライス補佐官が就くことが発表されました。(ライス女史の就任は決定には至っていないようですが。彼女が就任以来を断る理由はないです。)
ブッシュ政権の良心と言われていたパウエル長官が辞任することで、ブッシュ政権、つまり米国が強硬派一辺倒に傾き、一国主義的な行動が加速されるのではないかと心配しています。
ライス女史は、黒人女性初の国務長官職に就くのですが、パウエル氏ほどの国民的支持は得られないでしょうし、したがって彼女の政権内での影響力も限定的なものになるでしょう。とても、心配です。
私は、パウエル氏もライス女史も好きなので、彼らが政権内の重要なポストで活躍してほしいと思っていました。でも、パウエル氏は前述のようにブッシュ政権の良心といわれており、イラク戦争に一貫して反対の立場を取っていました。そのため、政権内部で孤立し、辞任に至りました。本人が、「1期のみ国務長官を勤める」と言っていたのは、裏を返せば、それ以上は付き合いきれないという意味だったのかもしれません。
ところで、政権を離れるパウエル氏はともかく、ライス女史は、ブッシュ政権と命運をともにしなければいけません。・・・本人が辞任するか、政権途中で解任されるかしない限りは。ライス女史が国務長官になって、政権内でタカ派を抑えるべく動いたとしても難しいのではないでしょうか。もしかして、ブッシュ政権が、国務長官をお飾りの名誉職として彼女に与えたのかもしれません。黒人女性初の国務長官という看板で、国民の支持を得るためだけに彼女が利用されるのではないかと思っています。
米国の右傾化が更に進まないことを祈らずにはいられません。