未来世紀ジパング~日本脱出!?日本の個人資産はどこへ行く?

 今週は個人の資産運用の話。富裕層に限らず、一般の人たちの中でも自分の資産を海外に移す人がいる。それは、昨今の円高を利用して海外の資産を安いうちに買っておこうということだったり、年金が当てにならないので自分の資産を自分で守りたいと言うことだったりする。また、ゼロ金利政策により、国内の金融機関に預金をしておいても利子がほとんど付かないので、海外、それも成長著しい東南アジアで資産を運用していこうと言うことらしい。さらには、日本の財政赤字が危機的な状況であると言うこと、そして震災の影響もあると言うことである。
 その投資先であるが、前述の東南アジアの他に米国の事例が紹介されていた。個人が米国に投資する理由は、なんと言っても永住権(グリーンカード)の獲得が目的と言うことだった。一般に米国の永住権取得には数年かかるのだが、米国内の特定の地域に50万ドル以上投資すると1年で取得できるという。
 いずれにしろ、海外に投資する人たちは日本で債務不履行(デフォルト)が発生するというリスクを恐れているということであるが、その可能性に関しては、学者の間でも意見が分かれていると言うこと。
 結論としては、日本は破綻すると言うことだった。だが、海外まで出かけて不動産を買いあさらなくても、国内でも外貨建ての資産を買うことができるので、もし国内資産に不安がある人はそうすれば良いと言うこと。いずれにしろ、自分の資産は自分で守ることが重要であると結んでいた。
 で、日本の財政事情は、約960兆円の債務があると言うことで、誰から見ても異常なのだけれど、政治家は一人もそこに手を付けようとしていないということが、事の本質のような気がした。つまり、政治に対する失望が、個人資産の海外流出という事態を招いているのでは、と思っている。財政再建が急がれるが、その一歩を踏み出す勇気が、今の政治家にはないのかな。まあ、財政再建となると、医療や年金をはじめとして福祉関連の予算も削減の対象になるだろうし、そうなると国民の反発は避けられず、それが怖いと言うことかな。