私が、中小企業診断士の第2次試験(筆記試験)を受けたとき、問題文の中で、「潜在的参入者」という言葉がでてきて、とても悩みました。記事は「試験終わったよー」。
マイケル・ポーターが唱えた競争要因モデルの中にでてくる5つの要素としては、
・同業他社
・新規参入者
・代替製品
・売り手の力
・買い手の力
というふうに覚えていたからです。(私の読んだ参考書がたまたま全てこう書いてあったのです。)
だから、潜在的参入者という言葉がでてきて戸惑っていたのです。ちなみに、その後、他の参考書やらWebでやら調べてみると、ポーターの競争要因モデルの同じ要素は「新規参入者」と書いてあったり、「潜在的参入者」と書いてあったりで、まちまちでした。
で、ずっと、「2つは同じ意味だったんだなぁ。」と思っていたのです。しかし、今日別の件でたまたま英語のサイトを調べていてマイケル・ポーター(Michael Porter)が引っかかったので、「そういえば、原書(英語)ではなんて書いてあるのだろう」と思い、調べてみました。
調べたサイトはこちら。
それによると、
日本語 | 英語 |
同業他社 | Rivalry |
新規参入者 | Barriers to Entry |
代替製品 | Threat of Substitutes |
売り手の力 | Supplier Power |
買い手の力 | Buyer Power |
つまり、新規参入者とか潜在的参入者とかではなくて、参入の障壁ということだったのですね。ポーターが5つの力という表現をしているのに対して、日本語での解説は「脅威」とか「要因」とかいう趣になっているので、意訳されていたと言うことでしょうか。
あるいは、日本の学者がポーターのモデルを勝手に解釈したのかな。
ポーターあたりは、やはり原書を読まなくちゃいけないだろうな。或いは国内で良訳が出ていればいいのですが。
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