未来世紀ジパング(2012/10/08放送分)

池上彰氏の「これからの日本を考える」第3弾
今回の話題は「日本の国境線」ということで、今渦中の尖閣諸島や、北方領土、竹島の問題などを考えるというもの。でも、ほとんどは尖閣諸島、そして北方領土、竹島はちょこっとしか出てこなかった。
番組の趣旨としては「尖閣諸島は日本固有の島であり、中国や台湾が領有権を主張しだしたのは、海底に資源が眠っていることが明らかになってからだ」というもの。これは、日本が国として主張している内容そのもの。
こういう番組って、公平性が担保されていると思ってみてしまう。そして、やはり日本の主張は正しい。中国や台湾は不当だ。ということになるのだが。でも、日本のテレビ番組だから、国の主張と異なることは言わないだろうし・・・。言ったら大変なことになるだろうしね。だから、公平な報道だと思わせぶりのプロパガンダといえるかも知れない。あくまでも、日本の立場に沿って番組が構成されているところを忘れてはいけない。
番組としては、日本の近海EEZには、海底資源がたくさん眠っており、採掘技術が固まってくれば、日本は資源大国になるというオチだった。それを番組では「資源”海”国」と称していたが・・・。

裏を取っていない情報を掲載していた部分は削除します。

先週

PCの不調により、
オイコノミア
マネーの羅針盤
アジアの風
は録画できず。orz
※カンブリア宮殿はお休み

ガイアの夜明け(2012/10/02放送分)

【”雑貨”ブームがニッポンを変える…】
個性的な雑貨が人気だそうである。自宅のインテリアなどを自分の好きなようにコーディネートすることで、自分の空間を演出することが、ブームになっていると言うことだった。
デパートなどのコア・テナントにも雑貨ショップを配置することがあるという。番組で紹介されていたのは「渋谷ヒカリエ」だった。私も、JR博多シティでは「東急ハンズ」にはよく行くな。あそこはいつも人が多い。

ということで、番組は雑貨の紹介ばかり。通販番組か!。

雑貨は、小さな工場などで細々と作られているものが多く、それが大手雑貨店で陳列されるととたんにヒットすることもあるので、店頭に並べる雑貨を探してくるバイヤーの目利きが重要となるようだ。
番組で紹介されていたのは京都で細々とがま口(唐草模様の生地だった)を作っていた工場が、雑貨店で販売された事を契機に売上が急拡大。増員して、対応していた。

後半は、木製の雑貨を作っていた小さな木工所が、売上拡大を図って、雑貨の見本市への出展に挑戦、見事にバイヤーの目にとまり、注文が入るという内容。そこに登場してきたのは、日本の伝統工芸を利用した雑貨を開発、販売する会社。小さな木工所は崖っぷちの状態だったが、これで息を吹き返した。

日本の伝統工芸を作る技術で新たな雑貨を作り、市場に出していくことで、伝統工業も潤い、消費者も満足するということになる。そのために商品を企画し、雑貨屋とのマッチングをする人材が必要だな~ということだった。

未来世紀ジパング(2012/10/01放送分)

【世界に羽ばたく!ニッポンの技術4 日米電気自動車戦争】
冒頭は、沖縄のレンタカー屋。そこでは日産のリーフを大量に配備していた。
一方、米国のサンフランシスコでも、日産リーフがよく売れていると言うことだった。カリフォルニア州は全米で最も環境意識が高いところであり、特にサンフランシスコは過去スモッグが大量に発生していた地域でもあることから、排ガス規制が厳しい。そこで、日本のプリウスやCR-Z、インサイト、リーフなどがよく売れていると言うことだった。リーフの愛好家たちの集いのようなものもあり、30台以上のリーフが一堂に会しているのは壮観だ。
電気自動車の分野では日産のリーフ、三菱のアイミーブなど日本がリードしているのだが、自動車会社以外から参入してくる企業もある。その代表がテスラモーターズ。ITベンチャー企業の社長が興した会社であり、高級車のセグメントをターゲットとした電気自動車を開発していた。番組では、富裕層ほど環境意識が高いという話もあり、思い切ってそこを狙うというのは、スキミングプライス戦略といえるのかも知れない。
ということで、未来予測は「2025年には、3台に1台が電気自動車に」ということだった。理由としては、電気自動車が割高となっている最大のポイントである「バッテリーの価格」が2030年には現在の1/5~1/10程度にまでなると言うこと。そうなると、ガソリン自動車に比べての割高感も無くなるだろうと言うことだった。

さらには、電気自動車に充電している電力を家庭用に使うスマートハウス、スマートタウン~の話もしていたが、この辺は聞き飽きているのでカット!

番組では、米国のある自動車レース(ヒルクライム)の模様が紹介されていた。そのレースには電気自動車部門があるのだが、9台の電気自動車が参加していた。当然、レース用に改造してあるのだが、結果は電気自動車部門で1、2位は日本のトヨタ、三菱勢だった。ヒルクライムのような、上り坂でコーナーが多いコースでは、重量がかさむ電気自動車は不利なのだろうが、それでもトヨタのチームはガソリン車も含めた総合で4位と大健闘。年々バッテリーの性能が上がっているので、来年は優勝狙えるんじゃねぇ?
ところで、レース用に改造された電気自動車の音って、RCカーみたいだった。ガソリン車の腹に響くようなエキゾーストノイズが恋しい人には、物足りないかもね。

アジアの風(2012/09/28放送分)

今週は、アジア進出を計画している企業にアドバイスを与えるビジネス・コンサルタントに成功の秘訣を聞くというもの。(今後、月に1度はこういった企画になるらしい)
そして、船井総合研究所の小林昇太郎氏がゲスト。シンガポールに詳しく、得意分野は富裕層ビジネス。
・アジアのショーウィンドウ効果を利用
 2011年に1,317万人の外国人が訪れたが、インドネシア人の富裕層が多い。
・展示会の利用
 年間600回もの展示会が開かれている。富山の中小企業「フミン」ではガラスにコーティングすることで、赤外線や紫外線を遮断する製品で、シンガポールを基点に東南アジア諸国への販路拡大に成功した。ASEANでは知的財産が守られるということで、比較的安全に進出できるということだった。
・環境ビジネスにチャンスあり
 グリーンシティからシティ・イン・ザ・グリーンへと考え方が移行してきていることと、グリーン・マーク制度が義務化されていて、環境ビジネスが活発になると言うこと。シンガポールでは壁面緑化に50%支援が出ることも追い風になる。
・ヘルスケア分野も同様にチャンスあり
 ストレス社会であるシンガポールでは、ヘルスケア、メンタルヘルスケアへの需要も多い
・BtoG分野
 政府に認めてもらうことで、その後ろ盾を得られて、ビジネスの拡大に繋がると言うこと。日本ではあまり見られないが、ASEAN諸国では日常茶飯事だと言うことだった。

こう言った企画をすると言うことは、アジアに打って出ようという中小企業の応募が少ないからかな?

マネーの羅針盤(2012/09/29放送分)

引き続き尖閣諸島に代表される領土問題の話だが、エネルギー資源の視点から読み解こうというもの。
というのも、尖閣諸島近辺にはメタン・ハイドレートがたくさんあることが推測されていて、中国はそれを目当てにしていると言うことである。海洋のエネルギー資源に関しては、日本は探査が遅れており、中国や韓国の後塵を拝している。日本も国家的なエネルギー戦略として、海洋のエネルギー資源に対して積極的に取り組むべきだと言うこと。

日経平均だが、293円もの大幅下落で、9,100円台から8,800円台まで落ち込んでいる。NWダウは13,447.13ドルでマイナス48.84ドルとなっている。原因としては、ギリシアやスペインで緊縮財政に反対するデモが発生し、欧州の債務問題が再燃しかねない状況になったことと、米国内でも複数の経済指標が悪い値になったことから。来週は米国の9月の雇用統計が発表されるが、10万人~15万人程度の増加が予想されているということだった。
また、欧州の株式(独国、仏国)が下落に転じており、欧州問題の再燃の懸念が影響している。一方で上海総合指数は上昇に転じたが、これは、中国政府の株価支援策や景気対策の期待によるものである。

カンブリア宮殿(2012/09/27放送分)

【オタクを超えた精巧さ!大英博物館も認める技術集団】
フィギアで有名な海洋堂がテーマ。ここは、本社大阪府門真市で、前職で大阪勤務の時に前を通ったことがあるが、確かに一見異様な建物だった記憶がある。ここは、時代に合ったものを作ろうとか、消費者に受け入れられるものを作ろうとかいう考えは一切なし。
マーケティング:いっさいしない!
社員教育:ほったらかし!
会社の成長:興味なし!
5年後の未来:考えても仕方なし!
まさに、専門家集団、アーティストの集まりだった。ということで、逆にここで書くことはあまりないのだが、テレビを視聴している分にはとてもおもしろかった。
番組では、フィギアの制作工程が紹介されていたが、造型師たちは天才だね。あんなに器用に原型を作れると思うよ。
海洋堂のフィギアとして番組に出てきていたのは、
・北海道、旭山動物園のガチャガチャ
・東京国立博物館のガチャガチャと、風神、雷神像のフィギア・・・これほしい。
・外国でも英国大英博物館のお土産
など・・・

海洋堂は、プラモデル作りをやっている人たちには昔から馴染みだが、一般に有名になったのは、1999年のチョコエッグだ。日本の野生動物のフィギアが入った食玩で、当時大ブームになった。私も当時、何個か買ったかな。私はどちらかというとその後に出た、戦闘機シリーズのほうが好きだったのだが。

オイコノミア(2012/09/25放送分)

「選挙は気にはなるけれど」(前編)
今年は諸外国で選挙が目白押しの「選挙Year」ということで、選挙に関する経済学の話。
まずは、又吉さんと大竹文雄教授が番組のリーダーの座をかけて選挙を行うというもの。経済学を駆使して選挙に勝つという大竹教授に対して、又吉さんは渡辺強さんという選挙コンサルタントを訪ねて、アドバイスを仰ぐ。選挙で重要なのは一般人に対する「知名度」、つまり顔も名前も知ってもらっていると言うこと。でも、これは経済学とは関係ないよね。
そして、ホテリングの定理(法則)が紹介されていた。これは商店の立地に関するものであり経済学のいろいろな分野で応用されている。それは(番組からの引用そのままだが)「競争相手に近づくことで相手の客を奪える」「お互いが奪い合うことで、最終的に同じ場所にたどり着く」というもの。すなわち、同じ業種の店が同じ場所に林立することを解説するもの。番組では海岸のアイスクリーム店を例にしていたが、これはホテリング自身が解説したものと全く同じだ。そして、それを消費税の選挙公約に当てはめていた。結果としてどの政党も似たような政策を採るようになると言うこと。
次に、中位投票者定理の紹介。選挙で過半数を取るためには、中間的な意見を持った人に合った政策を掲げることが必要だと言うこと。
最後は、シルバー民主主義の話。高齢化が進むと高齢者向けの政策、高齢者に有利な政治が行われてしまうということ。そのためには、若者を政治に参加させるインセンティブが必要なのだが。例えば、インターネットの利用など。しかし、米国や韓国に比べて日本の公職選挙法は昭和25年当時のままで抜本的な改正がされていない。当然インターネットは禁止だし、ちょうちんを掲げても良いことが記述されているなど、現在の社会にはそぐわない内容である。

中位投票者定理は、当たり障りのない無難な政策を選択することを志向することになり、結果として斬新な政策を打ち出しにくくなる。これは、従前のような経済が持続的に発展していた時代なら良かったかも知れないが、現在のように動きの激しい時代では、時代に乗り遅れてしまうことになる。今の日本がまさにそれ。日本でも行政の長には大統領制などある程度強い権限を持たせて、強いリーダーシップを発揮させる必要があるのでは?と思うな。・・・これは経済学の領分ではないか・・・。

ガイアの夜明けSP(2012/09/25放送分)

【10周年企画⑥縮小市場をどう生き残る!家電量販店の新たな挑戦】
家電量販店の再編が著しい。業界5位のビックカメラが6位のコジマを買収し、業界2位に躍り出る一方、王者ヤマダ電機は7位のベスト電器を買収するなど、生き残りに向けた再編が進む。
一方で、家電量販店で店員から製品に関する詳しい説明を聞くだけ聞いて、購入はkakaku.comなどで購入するという購買行動を取る人も増えている。こうなると、店舗を構えて固定費のかかる既存の家電量販店は、通販専門の家電ショップにはかなわない。家電量販店はただの商品展示場と化してしまう。この購買行動は、倫理的にはどうかなと思うが、現時点ではそれを止めるすべはない。客側のモラルの問題かとも思うし、それでも店舗に足を運んでくれるだけでも何かのきっかけになるということかもしれない。でも、TANSTAAFLだから、そのコストは実店舗の製品価格になってしまっているのだろう。
ヤマダ電機は住宅メーカーの買収など住宅分野への進出を行い、オール・ヤマダで家、どころか町そのものを作ってしまおうという「省エネタウン」の実現に向けて動いている。ベスト電器は九州地区では圧倒的に強いのだが、実はもう一つの強みが。それは、家電量販店としては早い段階(30年前)から東南アジアに展開していた(64店舗)と言うこと。
業界3位のエディオン・グループであるデオデオは、西日本に基盤を置いているが、そこはアフターサービス(修理)を充実させていた。修理専門のスタッフを抱えているのはコスト増ではあるが、彼らが客の自宅に上がることで、他のいろいろな要望を聞くことができ、売上の増加に繋がっていると言うことだった。
最後は、デオデオグループに入っている小さな家電店(家族経営)の話。家族3人で年商1億3,000万円というからすごい。店舗が17坪で、商圏が周囲500メートルほどで馴染みが500件ほどだから、本当に昔からあるような家電店である。でも、デオデオグループに入ることで、デオデオの大きな専門店の在庫を利用することができ、同じ価格で提供できるようになったと言うこと。それで、顧客とのコミュニケーションを活かして成長していると言うことかな?

家電をネットで買う購買行動と馴染みの家電店から買う購買行動は両極端だが、この両方のやり方がともに生き残る道であるというところがおもしろい。私はどちらかというと前者の方で、アフターサービスよりも、価格志向である。それは、日本製品の品質の高さを信頼しているというところがあるから。実際に壊れたときもあったが、メーカーのサービスセンターに直接持ち込んで修理してもらった。そちらの方が早いしね。

未来世紀ジパング(2012/09/24放送分)

【”魔の三角地帯”が中国の経済特区に】
中国が陸続きの南部、タイ、ラオス、ミャンマーをつなぐ「南北回廊」と呼ばれるハイ・ウェイを建設し、南下戦略を推し進めているという話。
その昔「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれるタイ・ラオス・ミャンマーの国境地帯を結ぶ三角地帯は、世界最大の麻薬(アヘン、ケシ)の生産地帯だった。そこを支配していた麻薬王「クンサー」が捕らえられた後、中国の資本によりハイ・ウエイが建設され、そこが大きな変貌を遂げていた。そこは観光地として人気を博し、南北回廊を通って中国人観光客が押し寄せていた。さらに中国はそのゴールデン・トライアングル(のラオス領内)に経済特区を作った。中国がラオスから土地を99年間借り受けて、さまざまな設備を建設していた。例えば、カジノ、競馬場など。中国人のレジャー地域となっていた。公安警察なども配備されており、すでに中国化されている感じであった。
一方で、ラオスやミャンマーなどは中国への依存を深めることに対する警戒心を深めている。
日本にとっては、タイなどの沿岸地域に工場を持っており、中国の内陸部に製品を輸出するルートとして南北回廊を利用しようという動きもある。今までは海上輸送して上海などから内陸部に運ぶしかなかったのだが、トラックによる陸送ができれば、コストと時間を短縮できる。番組では、双日の営業マンが輸送ルートの状況を確認するところに同行していたが、コールドチェーンは確保できていたということで、生鮮食料品の輸送も問題ないようだった。
しかし、このハイ・ウェイ、ラオス国内の道路ではタンクローリーが横転していたり、崖崩れが起きていたりと、整備状況は今市のようだった。そして、ラオス領内なのに、タイと中国が建設していたというのは、タイと中国の思惑かな?。ラオスは、ただの通過地点にならないように、小さな抵抗(コンテナごとの積み替えが禁止で、中身を人家セイン術で載せ替えなければならないなど)をしていたりと、複雑な思惑がうごめいているなという感じ。
最後に、日本は南北回廊に交わるように東西回廊という道路を建設しており、これらの道路によってこの地域の発展が期待できるという。

ストロー効果という言葉があって、特に日本で高速道路や大きな橋、新幹線が建設されると、その一方の町や都市にもう一方の町や都市に住んでいる人たちが押しかけるようになり、大きな方はより大きく、小さな方は寂れてしまうということがある。今回紹介された高速道路は、ストローの吸引ではなく、その反対で、経済発展の余力の大きな他方に人が流れているという印象を抱いた。中国の南下戦略は内陸部で着々と進んでいると言うことで、他国の警戒もあるのだろうが、影響力の増大は避けられない状況のようだった。